数学が育っていく物語/第 6 週
몸드
硬い面, 柔らかい面
志賀浩二著
岩波書店
読者へのメッセージ
本書は, 2 年前に私が著わした『数学が生まれる物語』の続編として書かれた ものです.『数学が生まれる物語』では, 数の誕生からはじめて, 2 次方程式や グラフのことを述べ,さらに微積分のごく基本的な部分や,解析幾何に関係する ことにも触れました。 それは全体としてみれば,十分とはいえないとしても,中学校から高等学校までの教育の中で取り扱われる数学を包括する物語でした。
しかし, 数学が本当に数学らしい深さと広がりをもって私たちの前に現われて くるのは, この『数学が生まれる物語』が終った場所からであるといってもよい でしょら,そこからこんどは『数学が育っていく物語』がはじまります。そこで 新しく展開していく内容は, ふつらのいい方では, 大学レベルの数学ということ になるかもしれません. でも私は, 大学での数学などといら既成の枠組みは少し も念頭にありませんでした。
私が本書を執筆するにあたって, 最初に思い描いたのは, 苗木から少しずつ育 って大樹となっていく1本の木の姿でした. 苗木の細い幹から小枝が出, 小枝の 先に葉がつき, 季節の到来とともに, 葉と葉の間から小さな花芽がふくらんでき ます。毎年,毎年同じようなことを繰り返しながら,木は確実に大きくなり, 1 本のたくましい木へと成長していきます.
古代バビロニアにおける天体観測を通して,さまざまな数が粘土板上に記録さ れることになりましたが,それを数学の種子が土裹に最初にまかれたときである と考えるならば,それから現在まで 4000 年以上の歳月がたちました。また古代 ギリシャ人の手によって, バビロニアとエジプトから数学の苗木がギリシャに移 しか占られ, そこで大切に育てられたと考えても, それからすでに 2500 年の歴史が過ぎました。しかし, この歴史の過程の中で, 数学がつねに同じ足取りで成長を続けてきたわけではありませんでした.数学が成長へ向けての大きなエネル ギーを得たのは, 17 世紀後半からであり, その後多くのすぐれた数学者の努力 により,数学は急速に発展してきました。そして科学諸分野への応用もあって,時代の文化の 1 つの表象とも考えられるような大きな姿を, 現代数学は示すよら になってきたのです. 数学は大樹へと成長しました。
本書でこの過程のすべてを描くことはもちろん不可能ですが,それでもその中
に見られる数学の育っていく姿だけは読者に伝えたいと思いました。しかしそれ をどのように書いたらよいのか, 執筆の構想はなかなか思い浮かびませんでした。 そうしているとき, ふと, いつか庭木を掘り起こしたとき,木の根が土中深く, また細い綡のような根がはるか遠くまで延びているのに驚いたことを思い出しま した。私がそのとき受けた感銘は, 1 本の木が育つといらことは,木全体が 1 つ の総合体として育っていくことであり, 土中深く根を張っていく力が,同時に花 を咲かせる力にもなっているといらことでした。本書を著わす視点をそこにおく ことにしようと,私は決めました。
土の中で, 根が少しずつ育っていく状況は, 数学がその創造の過程で, 暗い, まだ光の見えない所に手を延ばし, 未知の真理を探し求めるさまによく似ていま す. 私は数学のこの隠れた働きに眼を凝らし,意識を向けながら,そこからいか に多くの実りが,数学にもたらされたかを書こらと思いました。
私は, 読者が本書を通して, 数学といら学問は, 1 本の木が育つよらに, 少し ずつ確実に,そしていわば全力をつくして,歴史の中を歩んできたのだ,といら ことを読みとっていただければ有難いと思います。
1994 年 1 月
第 6 週のはじめに
今週の主題は曲面です。曲面は数学にとってまことに取り扱いにくい対象でし た。このことを説明するのに,皆さんに絵を見るときと,彫刻を見るときを対比 して思い出してもららとよいかもしれません. 絵では 1 枚の絵を見る視線の向き は一定ですが,彫刻では 1 つ彫刻に対して見る方向が一定せず,いろいろな角度から見ることができます。見る方向によって彫刻はまったく別の形を投影しま す. そのことによるのかどらかわかりませんが, 彫刻の示す形を言葉に移して的確に表現することは非常にむずかしいよらです.もっとも言葉としては取り出せ ないところに,立体のもつ存在感があるといえるのかもしれません.
似たよらなことは数学でも起きます. 絵の中で 1 本の木を描いた曲線は眼で追 5 こができますが,このことは数学的にはこの曲線は平面座標
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) を使光 ば,
x
=
x
(
t
)
,
y
=
y
(
t
)
x
=
x
(
t
)
,
y
=
y
(
t
)
x=x(t),y=y(t) x=x(t), y=y(t) x = x ( t ) , y = y ( t ) とパラメータ
t
t
t t t によって表わすことができるといらことで す.このときパラメータ
t
t
t t t は,視線の動くにつれて経過する時間を表わしている と考えてよいでしょう。それに対し, 私たちは彫刻の表わす曲面を一度に全部視界の中におさめることはできませんが,それは数学にとっても同じ事情となって 反映してきます。一般的には曲面の形全部を 1 つ式として表わすような具体的 な表示法を見つけることはできないのです.それがまず曲面を数学的に取り扱い にくいものにしている一因です.
次にこんどは曲面の一部分に視線を定め,その部分を数学的に表示したとして も,曲面の示す微妙な起伏や凹凸をどのように定量的に取り出し表現するかが,見通しのきかないよらなむずかしい問題となってきます.このことは, 複雑につ らなる山なみを曲面と考えてみると察することができるでしょら。ほんの少し方向を変えた道をとるだけで,一方は山頂に達し,他方は谷底におりるということ もあるのです.
しかし, 曲面が具象的な存在として数学者の眼の前にはっきりとおかれている ことは事実です. もし数学がこの具象的な存在の中から, 数学のもつ抽象的な方法を適用する場所を見つけることに成功すれば, こんどはもっと複雑な幾何学的対象や, 高次元の図形として定式化されるような数学の対象に対しても, 新しい 研究の道が拓けていくことを示唆することになるでしょう.実際,曲面を調べる
幾何学的視点は, 2 つ大きな数学の研究分野を育てる方向へと発展しました. その 1 つは微分幾何ですし,他の 1 つはトポロジーです. 前者は微分的方法を,後者は代数的方法を主要な方法として採用することにより,大きな理論体系へと 育っていきました。また局所的な情報を総合することによって全体像を捉えると いら考え方は, 20 世紀になって多様体といら広く大きな場を形成することにな りました。曲面は確かに 19 世紀数学から 20 世紀数学へ移行するときの確かな足場となったのです。
今週は曲面がそのよらな新しい数学を創り出す契機となった 18 世紀から 19 世紀にかけて起きたいくつかの“出来事”を述べてみることにしましょら。
目次
読者へのメッセージ
第 6 週のはじめに
月曜日 曲面を見る視点 ..... 1
火曜日 2 変数の関数と曲線の曲率 ..... 29
水曜日 第 1 基本形式と第 2 基本形式 ..... 57
木曜日ガウスからリーマンヘ ..... 83
金曜日 三角形を貼る ..... 109
土曜日多様な姿を支える場 ..... 141
日曜日 19 世紀から 20 世紀へ ..... 169
むすび ..... 175
問題の解答 ..... 177
索引 ..... 179
月曜日
数水加 L2h
曲面を見る視点
先生の話
はへがっこう
小学校の頃を思い出してみると, 私たちは球や立方体や円錐の模型を先生が教室へ持ってきて,立体図形の話をされるのを聞いて,曲線よりもむらろ立体図形の方に親しみを覚えていました。しかし 中学校へ入って, 関数
y
=
f
(
x
)
y
=
f
(
x
)
y=f(x) y=f(x) y = f ( x ) のグラフの話がはじまり, それと 同時に教科書の中から立体を描いた図が消えていくにつれ,立体図形への関心はいっとはなしに薄れていきました。そらはいってもそ れは数学の中だけの話であって,私たちがふだん手を触れてその存在を確かめることができるものは,すべて形をもっており,形とい らのは立体図形ですから, 日常経験の中では曲線よりも立体図形の 方がはるかに身近で, 実在感が強いのです。
曲線といらと采が絡み合ったり, 暗闇の中での光の軌跡を思い浮 かべる人も多いかもしれませんが,ふつらは数学の本に現われる曲線は, 関数のグラフとして表示される曲線であって, 私たちは関数概念とグラフとは表裏一体のものと考えています。 それに反し曲面 の性質が直接関数概念と結びつくことはそう多くはありません.そ のためか, 曲面が高等学校や大学の数学の講義の中に現われる機会 は少ないようです.
しかし, 曲面は何も関数概念と結びつけなくとも, 1 つ 1 の曲面が示す多様な形に眼をやれば,そこには調べるべきたくさんの数学的な性質を内蔵しているよらにみえます。たと完ば一般には曲面 は各点で,すべての方向に向けて微妙な起伏がありますが,これを どのよらに数学的に捉えたらよいのか, また曲面上で 2 点を結ぶ最短コースはどのようにして見つけるか,また曲面の穴の個数はどの よらに数えるかなどなどです。これらを調べる数学的な手段はある のでしょらか.
このような曲面の性質を数学的立場に立って調べようとするとや はり曲面を何か数学的な形式を通して表現しておく必要があります。 しかし,一般に曲面は見る方向によってまったく違った形に見光ま
す.それは人形の表面や,花瓶の形を思い出してみるとよいでしょ ら、上から見た形だけからでは,下から見たときどんなに見えるか を推察することはできません. 曲面の形は, どの方向から見たらよ いのかを特定できない困難さをもっています。それは確かに新しい 問題, 曲面を表示するにはどのようにしたらよいのか, を提示して います。もっともこのよらに曲面の形を考えるときには,私たちは 陶器や磁器でつくった硬い、物体の表面を想定しています。
だが一方, パンをつくる職人さんは, パン粉をこねているとき,
だが一方, パンをつくる職人さんは, パン粉をこねているとき,
" だが一方, パンをつくる職人さんは, パン粉をこねているとき, " \text { だが一方, パンをつくる職人さんは, パン粉をこねているとき, } だ が 一 方 , パ ン を つ く る 職 人 さ ん は , パ ン 粉 を こ ね て い る と き だが一方, パンをつくる職人さんは, パン粉をこねているとき,
どんどん形を変えてくるパン粉のかたまりから伝わってくる手の触感の中から曲面の感じをつかみとっているに違いありません.この とき職人さんは, 曲面の中にある何か共通の性質を捉えて, 出来上 がったパンの形を決めています、実際、ゆがんだものや,不出来な ものがあったとしても,私たちはパン屋さんの棚から角型の食パン と,ドーナツを取り間違之ることはありません。このよらな,いわ ば柔らかな曲面に対しては, 曲面の凹凸まで細かく調べるような定量的な性質よりは, むしろ定性的な性質をどのように見分けるかが,数学の問題となってくるでしょう。曲面には硬い面としてみるか,柔らかい面としてみるかといら 2 つの基本的な見方があります.
今日は曲面の話をはじめるにあたって,このよらな曲面を見るご く基本的な視点について, も5少し詳しく述べてみることにしまし ょ .
数式で表わされる曲面の例
今週は曲面の話が主題なので,まずいくつかの曲面とその表示式 を示しておくことにしょう。曲面は 3 次元の座標空間
R
3
R
3
R^(3) \boldsymbol{R}^{3} R 3 の中にあ るとする。
(I) 球面
原点
O
O
O \mathrm{O} O を心として,半径
a
(
>
0
)
a
(
>
0
)
a( > 0) a(>0) a ( > 0 ) の球面は
x
2
+
y
2
+
z
2
=
a
2
x
2
+
y
2
+
z
2
=
a
2
x^(2)+y^(2)+z^(2)=a^(2) x^{2}+y^{2}+z^{2}=a^{2} x 2 + y 2 + z 2 = a 2
と表わされる.このことは原点から点
P
(
x
,
y
,
z
)
P
(
x
,
y
,
z
)
P(x,y,z) \mathrm{P}(x, y, z) P ( x , y , z ) までの距離が
x
2
+
y
2
+
z
2
x
2
+
y
2
+
z
2
sqrt(x^(2)+y^(2)+z^(2)) \sqrt{x^{2}+y^{2}+z^{2}} x 2 + y 2 + z 2 で与之られることからわかる.
また図のよらな角
φ
φ
varphi \varphi φ と
θ
θ
theta \theta θ を用いると
x
=
a
sin
θ
cos
φ
y
=
a
sin
θ
sin
φ
z
=
a
cos
θ
x
=
a
sin
θ
cos
φ
y
=
a
sin
θ
sin
φ
z
=
a
cos
θ
{:[x=a sin theta cos varphi],[y=a sin theta sin varphi],[z=a cos theta]:} \begin{aligned}
& x=a \sin \theta \cos \varphi \\
& y=a \sin \theta \sin \varphi \\
& z=a \cos \theta
\end{aligned} x = a sin θ cos φ y = a sin θ sin φ z = a cos θ
とも表わすこともできる. ここで
0
≦
φ
<
2
π
,
0
≦
θ
<
π
0
≦
φ
<
2
π
,
0
≦
θ
<
π
0 <= varphi < 2pi,0 <= theta < pi 0 \leqq \varphi<2 \pi , 0 \leqq \theta<\pi , 0 ≦ φ < 2 π , 0 ≦ θ < π . この表わし 方では球面は,
φ
φ
varphi \varphi φ と
θ
θ
theta \theta θ といら 2 つのパラメータで表わされている.
(【) ドーナツ面
0
<
a
<
b
0
<
a
<
b
0 < a < b 0<a<b 0 < a < b のとき,図のようなドーナツ面は
(
x
2
+
y
2
−
b
)
2
+
z
2
=
a
2
x
2
+
y
2
−
b
2
+
z
2
=
a
2
(sqrt(x^(2)+y^(2))-b)^(2)+z^(2)=a^(2) \left(\sqrt{x^{2}+y^{2}}-b\right)^{2}+z^{2}=a^{2} ( x 2 + y 2 − b ) 2 + z 2 = a 2
と表わされる。
ドーナツの断面
ドーナツ面
また図のよらに角
φ
,
θ
φ
,
θ
varphi,theta \varphi, \theta φ , θ をとると
x
=
(
a
cos
φ
+
b
)
cos
θ
y
=
(
a
cos
φ
+
b
)
sin
θ
z
=
a
sin
φ
x
=
(
a
cos
φ
+
b
)
cos
θ
y
=
(
a
cos
φ
+
b
)
sin
θ
z
=
a
sin
φ
{:[x=(a cos varphi+b)cos theta],[y=(a cos varphi+b)sin theta],[z=a sin varphi]:} \begin{aligned}
& x=(a \cos \varphi+b) \cos \theta \\
& y=(a \cos \varphi+b) \sin \theta \\
& z=a \sin \varphi
\end{aligned} x = ( a cos φ + b ) cos θ y = ( a cos φ + b ) sin θ z = a sin φ
とも表わされる. ここで
0
≦
φ
<
2
π
,
0
≦
θ
<
2
π
0
≦
φ
<
2
π
,
0
≦
θ
<
2
π
0 <= varphi < 2pi,0 <= theta < 2pi 0 \leqq \varphi<2 \pi, 0 \leqq \theta<2 \pi 0 ≦ φ < 2 π , 0 ≦ θ < 2 π .
( III) 円錐
原点
O
O
O \mathrm{O} O に頂点をもち,
z
z
z z z 軸を軸とする直円錐は
(1)
x
2
+
y
2
=
a
z
2
(
a
>
0
)
(1)
x
2
+
y
2
=
a
z
2
(
a
>
0
)
{:(1)x^(2)+y^(2)=az^(2)quad(a > 0):} \begin{equation*}
x^{2}+y^{2}=a z^{2} \quad(a>0) \tag{1}
\end{equation*} (1) x 2 + y 2 = a z 2 ( a > 0 )
と表わされる。
直円錐の頂角の半分を
α
α
alpha \alpha α とし, 点
P
(
x
,
y
,
z
)
P
(
x
,
y
,
z
)
P(x,y,z) \mathrm{P}(x, y, z) P ( x , y , z ) までの母線の長さを
u
u
u u u , 角
ϕ
ϕ
phi \phi ϕ を図のようにとると, 直円錐は
u
u
u u u とをパラメータとし て次のよらに表わすこともできる.
x
=
u
sin
α
cos
ψ
,
y
=
u
sin
α
sin
ψ
,
z
=
u
cos
α
x
=
u
sin
α
cos
ψ
,
y
=
u
sin
α
sin
ψ
,
z
=
u
cos
α
x=u sin alpha cos psi,quad y=u sin alpha sin psi,quad z=u cos alpha x=u \sin \alpha \cos \psi, \quad y=u \sin \alpha \sin \psi, \quad z=u \cos \alpha x = u sin α cos ψ , y = u sin α sin ψ , z = u cos α
(
α
α
alpha \alpha α は定数であることに注意.)このことは図を見るとすぐにわかる だろう.(2)の式から上の(1)をだすには,(2)から
x
2
+
y
2
+
z
2
=
u
2
x
2
+
y
2
+
z
2
=
u
2
x^(2)+y^(2)+z^(2)=u^(2) x^{2}+y^{2}+z^{2}=u^{2} x 2 + y 2 + z 2 = u 2 となり,これから
z
2
=
u
2
cos
2
α
=
(
x
2
+
y
2
+
z
2
)
cos
2
α
z
2
=
u
2
cos
2
α
=
x
2
+
y
2
+
z
2
cos
2
α
z^(2)=u^(2)cos^(2)alpha=(x^(2)+y^(2)+z^(2))cos^(2)alpha z^{2}=u^{2} \cos ^{2} \alpha=\left(x^{2}+y^{2}+z^{2}\right) \cos ^{2} \alpha z 2 = u 2 cos 2 α = ( x 2 + y 2 + z 2 ) cos 2 α . したがって
x
2
x
2
x^(2) x^{2} x 2
+
y
2
=
1
cos
2
α
(
1
−
cos
2
α
)
z
2
=
tan
2
α
⋅
z
2
+
y
2
=
1
cos
2
α
1
−
cos
2
α
z
2
=
tan
2
α
⋅
z
2
+y^(2)=(1)/(cos^(2)alpha)(1-cos^(2)alpha)z^(2)=tan^(2)alpha*z^(2) +y^{2}=\frac{1}{\cos ^{2} \alpha}\left(1-\cos ^{2} \alpha\right) z^{2}=\tan ^{2} \alpha \cdot z^{2} + y 2 = 1 cos 2 α ( 1 − cos 2 α ) z 2 = tan 2 α ⋅ z 2 となり, (1)の
a
a
a a a は
tan
α
tan
α
tan alpha \tan \alpha tan α であ ることがわかる.
球面は,
x
,
y
,
z
x
,
y
,
z
x,y,z x, y, z x , y , z の 2 次式として表わされているが,
x
,
y
,
z
x
,
y
,
z
x,y,z x, y, z x , y , z の 2 次式として表わされる曲面で標準的なものを挙げておこう。
(IV)楕円面
a
,
b
,
c
>
0
a
,
b
,
c
>
0
a,b,c > 0 a, b, c>0 a , b , c > 0 とすると, 原点
O
O
O \mathrm{O} O を中とする図のような楕円面は
(3)
x
2
a
2
+
y
2
b
2
+
z
2
c
2
=
1
(3)
x
2
a
2
+
y
2
b
2
+
z
2
c
2
=
1
{:(3)(x^(2))/(a^(2))+(y^(2))/(b^(2))+(z^(2))/(c^(2))=1:} \begin{equation*}
\frac{x^{2}}{a^{2}}+\frac{y^{2}}{b^{2}}+\frac{z^{2}}{c^{2}}=1 \tag{3}
\end{equation*} (3) x 2 a 2 + y 2 b 2 + z 2 c 2 = 1
と表わされる.ここでたとえば
0
<
k
<
b
0
<
k
<
b
0 < k < b 0<k<b 0 < k < b となる定数
k
k
k k k をって,
y
y
y y y
=
k
=
k
=k =k = k とおくと
x
2
a
2
+
k
2
b
2
+
z
2
c
2
=
1
x
2
a
2
+
k
2
b
2
+
z
2
c
2
=
1
(x^(2))/(a^(2))+(k^(2))/(b^(2))+(z^(2))/(c^(2))=1 \frac{x^{2}}{a^{2}}+\frac{k^{2}}{b^{2}}+\frac{z^{2}}{c^{2}}=1 x 2 a 2 + k 2 b 2 + z 2 c 2 = 1
となるが, この式を
x
2
a
2
+
z
2
c
2
=
1
−
k
2
b
2
x
2
a
2
+
z
2
c
2
=
1
−
k
2
b
2
(x^(2))/(a^(2))+(z^(2))/(c^(2))=1-(k^(2))/(b^(2)) \frac{x^{2}}{a^{2}}+\frac{z^{2}}{c^{2}}=1-\frac{k^{2}}{b^{2}} x 2 a 2 + z 2 c 2 = 1 − k 2 b 2
と書き直し, 辺々を
1
−
k
2
b
2
=
b
2
−
k
2
b
2
1
−
k
2
b
2
=
b
2
−
k
2
b
2
1-(k^(2))/(b^(2))=(b^(2)-k^(2))/(b^(2)) 1-\frac{k^{2}}{b^{2}}=\frac{b^{2}-k^{2}}{b^{2}} 1 − k 2 b 2 = b 2 − k 2 b 2 で割ってみると, 標準的な楕円の式になる.この楕円の式から, 楕円面(3)を,
y
=
k
y
=
k
y=k y=k y = k といら平面 で切ったときの断面に現われる楕円の長径, 短径は
(
a
>
c
(
a
>
c
(a > c (a>c ( a > c とする と)それぞれ
a
b
b
2
−
k
2
,
c
b
b
2
−
k
2
a
b
b
2
−
k
2
,
c
b
b
2
−
k
2
(a)/(b)sqrt(b^(2)-k^(2)),quad(c)/(b)sqrt(b^(2)-k^(2)) \frac{a}{b} \sqrt{b^{2}-k^{2}}, \quad \frac{c}{b} \sqrt{b^{2}-k^{2}} a b b 2 − k 2 , c b b 2 − k 2
となっていることがわかる.
AO
′
の長さ
b
a
b
2
−
k
2
BO
′
の長さ
c
b
b
2
−
k
2
AO
′
の長さ
b
a
b
2
−
k
2
BO
′
の長さ
c
b
b
2
−
k
2
{:[AO^(')" の長さ "(b)/(a)sqrt(b^(2)-k^(2))],[BO^(')" の長さ "(c)/(b)sqrt(b^(2)-k^(2))]:} \begin{aligned}
& \mathrm{AO}^{\prime} \text { の長さ } \frac{b}{a} \sqrt{b^{2}-k^{2}} \\
& \mathrm{BO}^{\prime} \text { の長さ } \frac{c}{b} \sqrt{b^{2}-k^{2}}
\end{aligned} の 長 さ の 長 さ AO ′ の長さ b a b 2 − k 2 BO ′ の長さ c b b 2 − k 2
( V) 一葉双曲面
a
,
b
,
c
>
0
a
,
b
,
c
>
0
a,b,c > 0 a, b, c>0 a , b , c > 0 とすると, 次の式をみたす点
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) は一葉双曲面と よばれる図のよらな曲面を描く。
(4)
x
2
a
2
+
y
2
b
2
−
z
2
c
2
=
1
(4)
x
2
a
2
+
y
2
b
2
−
z
2
c
2
=
1
{:(4)(x^(2))/(a^(2))+(y^(2))/(b^(2))-(z^(2))/(c^(2))=1:} \begin{equation*}
\frac{x^{2}}{a^{2}}+\frac{y^{2}}{b^{2}}-\frac{z^{2}}{c^{2}}=1 \tag{4}
\end{equation*} (4) x 2 a 2 + y 2 b 2 − z 2 c 2 = 1
この曲面は,
x
y
x
y
xy x y x y -平面から測って高さ
k
k
k k k の平面で切った切口は楕円
x
2
a
2
+
y
2
b
2
=
1
+
k
2
c
2
x
2
a
2
+
y
2
b
2
=
1
+
k
2
c
2
(x^(2))/(a^(2))+(y^(2))/(b^(2))=1+(k^(2))/(c^(2)) \frac{x^{2}}{a^{2}}+\frac{y^{2}}{b^{2}}=1+\frac{k^{2}}{c^{2}} x 2 a 2 + y 2 b 2 = 1 + k 2 c 2
となっており, 一方,
x
z
x
z
xz x z x z -平面に平行な平面で切った切り口は双曲線となっている。たとえば
x
z
x
z
xz x z x z -平面で切った切り口は, (4)で
y
=
0
y
=
0
y=0 y=0 y = 0 とおくことにより
x
2
a
2
−
z
2
c
2
=
1
x
2
a
2
−
z
2
c
2
=
1
(x^(2))/(a^(2))-(z^(2))/(c^(2))=1 \frac{x^{2}}{a^{2}}-\frac{z^{2}}{c^{2}}=1 x 2 a 2 − z 2 c 2 = 1
と表わされる。これは双曲線の式である。
平面
z
=
k
z
=
k
z=k z=k z = k による切り口
(VI)
a
,
b
,
c
>
0
a
,
b
,
c
>
0
a,b,c > 0 a, b, c>0 a , b , c > 0 とすると, 次の式をみたす点
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) は, 二葉双曲面とよばれる図のような曲面を描く。
x
2
a
2
+
y
2
b
2
−
z
2
c
2
=
−
1
x
2
a
2
+
y
2
b
2
−
z
2
c
2
=
−
1
(x^(2))/(a^(2))+(y^(2))/(b^(2))-(z^(2))/(c^(2))=-1 \frac{x^{2}}{a^{2}}+\frac{y^{2}}{b^{2}}-\frac{z^{2}}{c^{2}}=-1 x 2 a 2 + y 2 b 2 − z 2 c 2 = − 1
x
z
x
z
xz x z x z -平面に平行な平面
y
=
k
y
=
k
y=k y=k y = k による切り口
この曲面は
k
>
c
k
>
c
k > c k>c k > c のとき,
x
y
x
y
xy x y x y -平面から
±
k
±
k
+-k \pm k ± k の高さで切った切り口 は楕円となり,一方,
x
z
x
z
xz x z x z -平面,
y
z
y
z
yz y z y z -平面に平行な平面で切った切り 口は双曲線となる。たとえば
y
=
k
y
=
k
y=k y=k y = k といら平面で切った切り口は
z
2
c
2
−
x
2
a
2
=
1
+
k
2
b
2
z
2
c
2
−
x
2
a
2
=
1
+
k
2
b
2
(z^(2))/(c^(2))-(x^(2))/(a^(2))=1+(k^(2))/(b^(2)) \frac{z^{2}}{c^{2}}-\frac{x^{2}}{a^{2}}=1+\frac{k^{2}}{b^{2}} z 2 c 2 − x 2 a 2 = 1 + k 2 b 2
といら双曲線となる。
(VI)楕円放物面
z
=
x
2
a
2
+
y
2
b
2
z
=
x
2
a
2
+
y
2
b
2
z=(x^(2))/(a^(2))+(y^(2))/(b^(2)) z=\frac{x^{2}}{a^{2}}+\frac{y^{2}}{b^{2}} z = x 2 a 2 + y 2 b 2
で表わされる曲面を楕円放物面といら,
x
y
x
y
xy x y x y -平面に平行な平面によ る切り口は楕円であるが,
x
z
x
z
xz x z x z -平面,
y
z
y
z
yz y z y z -平面に平行な平面による切 り口は放物線となっている。
(VII)双曲放物面
z
=
x
2
a
2
−
y
2
b
2
z
=
x
2
a
2
−
y
2
b
2
z=(x^(2))/(a^(2))-(y^(2))/(b^(2)) z=\frac{x^{2}}{a^{2}}-\frac{y^{2}}{b^{2}} z = x 2 a 2 − y 2 b 2
と表わされる曲面を双曲放物面という.これは馬の鞍のようになっ ている。この曲面上,
x
x
x x x 方向から
AO
AO
AO \mathrm{AO} AO という道にそって原点
O
O
O \mathrm{O} O に 近づくと,O は峠の頂になっている。一方,
y
y
y y y 方向から BO という 道にそって原点
O
O
O \mathrm{O} O に近づくと,O は谷底となっている.
y
=
±
b
a
x
y
=
±
b
a
x
y=+-(b)/(a)x y= \pm \frac{b}{a} x y = ± b a x といら方向から原点に近づく道は平坦で,高さはつねに一定となっ ている.
数式と曲面
いま述べた例では,
x
,
y
,
z
x
,
y
,
z
x,y,z x, y, z x , y , z の整式
f
(
x
,
y
,
z
)
f
(
x
,
y
,
z
)
f(x,y,z) f(x, y, z) f ( x , y , z ) を適当にとると,
f
(
x
,
y
,
z
)
=
0
f
(
x
,
y
,
z
)
=
0
f(x,y,z)=0 f(x, y, z)=0 f ( x , y , z ) = 0 といら関係をみたす点
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) が 1 つ曲面を描くと いうことになっている. しかしそれでは,
x
,
y
,
z
x
,
y
,
z
x,y,z x, y, z x , y , z の整式
f
(
x
,
y
,
z
)
f
(
x
,
y
,
z
)
f(x,y,z) f(x, y, z) f ( x , y , z )
を勝手にとったとき,
f
(
x
,
y
,
z
)
=
0
f
(
x
,
y
,
z
)
=
0
f(x,y,z)=0 f(x, y, z)=0 f ( x , y , z ) = 0 といら関係をみたす点
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) は,
R
3
R
3
R^(3) \boldsymbol{R}^{3} R 3 の中で私たちがふつらイメージするよらな曲面を描くかと いえば,それは必ずしもそらであるとはいえない。たとえば
(
x
2
+
y
2
+
z
2
)
(
x
2
+
y
2
+
z
2
−
1
)
=
0
x
2
+
y
2
+
z
2
x
2
+
y
2
+
z
2
−
1
=
0
(x^(2)+y^(2)+z^(2))(x^(2)+y^(2)+z^(2)-1)=0 \left(x^{2}+y^{2}+z^{2}\right)\left(x^{2}+y^{2}+z^{2}-1\right)=0 ( x 2 + y 2 + z 2 ) ( x 2 + y 2 + z 2 − 1 ) = 0
をみたす点
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) は, 原点と, 半径 1 の球面からなっている.
この式を少し直して
{
(
x
+
y
)
2
+
z
2
}
(
x
2
+
y
2
+
z
2
−
1
)
=
0
(
x
+
y
)
2
+
z
2
x
2
+
y
2
+
z
2
−
1
=
0
{(x+y)^(2)+z^(2)}(x^(2)+y^(2)+z^(2)-1)=0 \left\{(x+y)^{2}+z^{2}\right\}\left(x^{2}+y^{2}+z^{2}-1\right)=0 { ( x + y ) 2 + z 2 } ( x 2 + y 2 + z 2 − 1 ) = 0
とすると,こんどはこの関係式をみたす点
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) は
x
y
x
y
xy x y x y -平面上に ある
x
+
y
=
0
x
+
y
=
0
x+y=0 x+y=0 x + y = 0 といら直線と, 半径 1 の球面からなる. こうしたも のは曲面とはいわないだろら。
次の例はもっとはっきりしていて, この関係式をみたす点は, 1 点と曲線からなる。
{
3
x
2
+
3
y
2
−
(
z
+
1
)
2
}
2
+
(
x
2
+
y
2
+
z
2
−
1
)
2
=
0
3
x
2
+
3
y
2
−
(
z
+
1
)
2
2
+
x
2
+
y
2
+
z
2
−
1
2
=
0
{3x^(2)+3y^(2)-(z+1)^(2)}^(2)+(x^(2)+y^(2)+z^(2)-1)^(2)=0 \left\{3 x^{2}+3 y^{2}-(z+1)^{2}\right\}^{2}+\left(x^{2}+y^{2}+z^{2}-1\right)^{2}=0 { 3 x 2 + 3 y 2 − ( z + 1 ) 2 } 2 + ( x 2 + y 2 + z 2 − 1 ) 2 = 0
実際, この関係式は, 円錐
3
x
2
+
3
y
2
=
(
z
+
1
)
2
3
x
2
+
3
y
2
=
(
z
+
1
)
2
3x^(2)+3y^(2)=(z+1)^(2) 3 x^{2}+3 y^{2}=(z+1)^{2} 3 x 2 + 3 y 2 = ( z + 1 ) 2 と球面
x
2
+
y
2
+
z
2
=
1
x
2
+
y
2
+
z
2
=
1
x^(2)+y^(2)+z^(2)=1 x^{2}+y^{2}+z^{2}=1 x 2 + y 2 + z 2 = 1 の交わりを示しており, それは 1 点
(
0
,
0
,
−
1
)
(
0
,
0
,
−
1
)
(0,0,-1) (0,0,-1) ( 0 , 0 , − 1 ) と, 1 つの曲線から なる。
このような例を見ると, 整式
f
(
x
,
y
,
z
)
f
(
x
,
y
,
z
)
f(x,y,z) f(x, y, z) f ( x , y , z ) をとって, “
x
,
y
,
z
x
,
y
,
z
x,y,z x, y, z x , y , z に関す る方程式”
f
(
x
,
y
,
z
)
=
0
f
(
x
,
y
,
z
)
=
0
f(x,y,z)=0 f(x, y, z)=0 f ( x , y , z ) = 0 を代数的に調べるという立場から,曲面の もつ基本的な性質を解明することは,一般的には適当でないよらで ある。一般論を展開するとき, 曲面と方程式はらまくかみ合わない。
丹 数学の世界では, 複素数まで広げたところで曲面を考察するよらな理論がある。それは代数幾何とよばれる研究分野であるが,そこでは,こん どは “曲面” と方程式とが密接に関係する. しかしここで取り扱ら “複素曲面”は 4 次元であって, 日常の生活の中で見出されるようなものではな
⋯
⋯
cdots \cdots ⋯ .
山の形と
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) \boldsymbol{z}=\boldsymbol{f}(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y}) z = f ( x , y )
一般論の立場では方程式を通して曲面を調べることは適当でない としても,曲面を
(5)
z
=
f
(
x
,
y
)
(5)
z
=
f
(
x
,
y
)
{:(5)z=f(x","y):} \begin{equation*}
z=f(x, y) \tag{5}
\end{equation*} (5) z = f ( x , y )
として, 2 変数
x
,
y
x
,
y
x,y x, y x , y の関数として表わすことは十分考えられる. 実際, 山の形などを示すには, 平地一
x
y
x
y
xy x y x y -平面一からの高さ
z
z
z z z を 用いるとよいわけである。地図に書かれている等高線は,同じ高さ の場所を結んで得られる曲線であり, 山の形が
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) で与え られているときには,
f
(
x
,
y
)
=
f
(
x
,
y
)
=
f(x,y)= f(x, y)= f ( x , y ) = 定数となる
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) が等高線である. したがって,等高線にしたがって紙を切り取って,下から貼ってい くと山の形が浮かび上がってくる.
(5)のような表わし方では原点を中心とする半径 1 の球面は
z
=
1
−
x
2
−
y
2
(北半球)
z
=
−
1
−
x
2
−
y
2
(南半球)
z
=
1
−
x
2
−
y
2
(北半球)
z
=
−
1
−
x
2
−
y
2
(南半球)
{:[z=sqrt(1-x^(2)-y^(2))," (北半球) "],[z=-sqrt(1-x^(2)-y^(2))," (南半球) "]:} \begin{array}{ll}
z=\sqrt{1-x^{2}-y^{2}} & \text { (北半球) } \\
z=-\sqrt{1-x^{2}-y^{2}} & \text { (南半球) }
\end{array} 北 半 球 南 半 球 z = 1 − x 2 − y 2 (北半球) z = − 1 − x 2 − y 2 (南半球)
と表わされる. 球面上の点が北半球にあるか, 南半球にあるかにし たがって,2 通りの高さが生じてきて,それは土 いる。この簡単な例が示すよらに, 曲面を
x
y
x
y
xy x y x y -平面からの高さで表 わすといっても,山の場合と違って,曲面の形状に応じて,各点で いくつかの高さの関数を用意しておく必要がある. その状況は次の 図で示したような少し複雑な曲面になると一層はっきりしてくる.
この図の曲面では, ある場所では 2 の高さを測ればよいが, 別 の場所では 6 も高さを測らないと,曲面の形が表わせないよらに なっている。曲面は, 場所, 場所に応じて, 有限個の関数を用いて
z
=
f
i
(
x
,
y
)
(
i
=
1
,
2
,
⋯
,
k
)
z
=
f
i
(
x
,
y
)
(
i
=
1
,
2
,
⋯
,
k
)
z=f_(i)(x,y)(i=1,2,cdots,k) z=f_{i}(x, y)(i=1,2, \cdots, k) z = f i ( x , y ) ( i = 1 , 2 , ⋯ , k ) のように表わされることになる.
しかし,
x
y
x
y
xy x y x y -平面だけからの高さだけでは曲面が表わしきれない こともある. それは図の曲面のように, 点
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) 上で曲面が絶壁 となっているようなときである。このときには, かりに
z
=
z
=
z= z= z =
f
(
x
0
,
y
0
)
f
x
0
,
y
0
f(x_(0),y_(0)) f\left(x_{0}, y_{0}\right) f ( x 0 , y 0 ) と書いても,
z
z
z z z は区間
[
a
,
b
]
[
a
,
b
]
[a,b] [a, b] [ a , b ] のどんな値をとってもよい ことになり,値が不定となる。
もっともこんな例をもち出さなくとも,箱の形を知るには高さだ けではなく, たて,よこの長さも知る必要があるといった方がわか りやすかったかもしれない。
曲面の小さい部分
いずれにしても,曲面をある平面から測った高さの関数として表 わそらとすると,曲面上の高さは 1 通りには決まらない。したがっ
て,たとえ
x
y
x
y
xy x y x y -平面上の十分小さい範囲
D
D
D D D に限っても,
D
D
D D D 上で高 さが 1 通りに測れる曲面上の場所は,図では
V
1
,
V
2
,
V
3
,
V
4
V
1
,
V
2
,
V
3
,
V
4
V_(1),V_(2),V_(3),V_(4) V_{1}, V_{2}, V_{3}, V_{4} V 1 , V 2 , V 3 , V 4 と 4 つ の部分に分かれてしまら。そしてこれらの場所への高さは,それぞ れ
x
,
y
x
,
y
x,y x, y x , y の関数として,
D
D
D D D 上で
z
=
f
1
(
x
,
y
)
,
z
=
f
2
(
x
,
y
)
,
z
=
f
3
(
x
,
y
)
,
z
=
f
4
(
x
,
y
)
z
=
f
1
(
x
,
y
)
,
z
=
f
2
(
x
,
y
)
,
z
=
f
3
(
x
,
y
)
,
z
=
f
4
(
x
,
y
)
z=f_(1)(x,y),quad z=f_(2)(x,y),quad z=f_(3)(x,y),quad z=f_(4)(x,y) z=f_{1}(x, y), \quad z=f_{2}(x, y), \quad z=f_{3}(x, y), \quad z=f_{4}(x, y) z = f 1 ( x , y ) , z = f 2 ( x , y ) , z = f 3 ( x , y ) , z = f 4 ( x , y )
と表わされていることになる。
V
1
,
V
2
,
V
3
,
V
4
V
1
,
V
2
,
V
3
,
V
4
V_(1),V_(2),V_(3),V_(4) V_{1}, V_{2}, V_{3}, V_{4} V 1 , V 2 , V 3 , V 4 に限れば, 曲面は
x
x
x x x ,
y
y
y y y の関数として表わされる.
一般的にいえば,曲面全体を表わす式を求めることはできないと いってよいだろら.2つの変数の関数を用いて曲面を表示しようと すると, この例が示すように, 必然的に私たちの眼は, 曲面の小さ な部分に向けられてくることになる。
ここでもまた前と似たような注意をしておこう、いま曲面をこの ように小さい部分に限って, その部分を平面上のある範囲で定義さ れた 2 変数の関数として, 平面から測った高さを用いて表わそらと する。そうするとやはり 1 つの平面,たとえば
x
y
x
y
xy x y x y -平面だけから測 った高さだけを用いては, 1 点のまわりの曲面の状況を一般には表 わすことはできないのである。たとえば図で, 曲面上で点
P
P
P \mathrm{P} P のま わりを考えてみると,Pのまわりのどんな小さい範井をとってみて も,P 以外では,
x
y
x
y
xy x y x y -平面から測った高さは決して 1 通りには決ま らない。
したがって Pのまわりを高さの関数として表わすためには,た と觉ば
x
z
x
z
xz x z x z -平面から測った高さ
y
y
y y y を用いて,P のをわりを
y
=
g
(
x
,
z
)
y
=
g
(
x
,
z
)
y=g(x,z) y=g(x, z) y = g ( x , z )
と表わすことになる,P のまわりでは,曲面は
x
,
z
x
,
z
x,z x, z x , z の関数として表 わされるのである!
局所座標
このよらな話から,一般の曲面をどのよらに表示するかといらこ とについて,大体の考光方は納得してもら之たと思ら。まず曲面
S
S
S S S の全体を 1 つ式とか関数で表示しょらと試みることは,あきらめ ることにしょう.そ机かわって,S の各点
P
P
P \mathrm{P} P のまわりの十分小 さい範囲に注目して,この範囲にある曲面の点を,2つの変数の関数として表わす,そして関数としてはある平面から測った曲面まで の高さをとる,といら考え方を基本的なものとして採用することに する。
しかし,この高さを測るためにとる平面は,一定していないし, また勝手にとってよいといらものではない、そのため, この基本的 な考方方にそいながら,もら少し曲面自体に密着した形での曲面の 表わし方を考えることにしょう。
そのため, 曲面
S
S
S S S 上の 1 点
P
P
P \mathrm{P} P のまわりでは, 曲面の点は,
x
y
x
y
xy x y x y -平面から測った高さによって
と表わされている場合を考えてみよう。点
P
P
P \mathrm{P} P の座標を
(
x
0
,
y
0
,
z
0
)
x
0
,
y
0
,
z
0
(x_(0),y_(0),z_(0)) \left(x_{0}, y_{0}, z_{0}\right) ( x 0 , y 0 , z 0 ) とし,
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) を含む
x
y
x
y
xy x y x y -平面のある範囲 (正確にいえば領域)
D
D
D D D で, この関数
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) が定義されているとしょう,Dの点
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) を決め ると,曲面上の点
(
x
,
y
,
f
(
x
,
y
)
)
(
x
,
y
,
f
(
x
,
y
)
)
(x,y,f(x,y)) (x, y, f(x, y)) ( x , y , f ( x , y ) )
がただ 1 つ決まるのだから,
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) は曲面の 1 点を指定しているこ とになり,したがって
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) は曲面の座標を与えているとも考え られる。これは図を見てもわかるよらに,
x
y
x
y
xy x y x y -平面にある
D
D
D D D を切り 取って,垂直方向に移動し,曲面
S
S
S S S 上で
P
P
P \mathrm{P} P のまわりに貼ったよう な感じになっている.このように
D
D
D D D を 上に貼るときに、いわば
D
D
D D D はゴム膜のように伸び縮みするが,その度合は各点における曲面までの高さ
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) によって決められている.
このよらに考えると “高さを測る”といら視点が消えて,曲面の 高さは,下の平面にある座標をどれだけ垂直方向に移動して曲面上 に密着させるかといらことを示しているようである。
このよらな新しい見方をもっと進めてみるために,曲面のおかれ ている空間の
x
y
z
x
y
z
xyz x y z x y z -座標とは無関係に, 抽象的に 1 つ座標平面を 考え,それを
u
v
u
v
uv u v u v -座標平面とすることにしよう.もともと平面上の 座標とは,2つの数の組
(
u
,
v
)
(
u
,
v
)
(u,v) (u, v) ( u , v ) を用いて平面上の点を表わすために
考えられたものであり, その意味では, 座標とは数の組
(
u
,
v
)
(
u
,
v
)
(u,v) (u, v) ( u , v ) と 平面上の点とを 1 対 1 に連続的に対応させる規則であるといってよ いのである。この座標の考完を曲面にまで適用しょうとするならば,高さの例でもわかるように,曲面上では考兄る範囲を局所的なとこ 万に制限しておく必要があるから,次のような述べ方になるだろう。
いまもし
u
v
u
v
uv u v u v -座標平面のある範囲(正確には領域)
D
D
D D D と曲面上の ある範囲
V
V
V V V との間に 1 対 1 の連続的な対応
φ
:
D
⟶
V
φ
:
D
⟶
V
varphi:D longrightarrow V \varphi: D \longrightarrow V φ : D ⟶ V
があって,この対応で座標
(
u
,
v
)
(
u
,
v
)
(u,v) (u, v) ( u , v ) をつ
D
D
D D D の点が,V点
P
P
P \mathrm{P} P に移 るならば,P も座標
(
u
,
v
)
(
u
,
v
)
(u,v) (u, v) ( u , v ) をもつといら。そして
V
V
V V V には
φ
φ
varphi \varphi φ を通し て座標が入ったといら。
いままでの話のように“高さ”を考えたのは,この
φ
φ
varphi \varphi φ が,具体的 な
x
y
x
y
xy x y x y -平面や
x
z
x
z
xz x z x z -平面,
y
z
y
z
yz y z y z -平面から, 曲面上までの高さによって座標を曲面まで持ち上げるといら操作で与えられたことを意味してい る。曲面はどの点をとっても,その点のまわりでは 3 つの座標平面 のどれかをとれば,必ずこのよらな形で得られた座標をもっている。
それをこのよらに,曲面とは無関係な
u
v
u
v
uv u v u v -座標系からの 1 対 1 の 連続写像
φ
φ
varphi \varphi φ として概念を一般化したのは, たと完ば,
x
y
x
y
xy x y x y -平面から の高さを通して座標
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) を曲面上に導入するといら見方にこだ わると,
x
y
x
y
xy x y x y -平面を特別に取り出した意味がいつまでもつきまとう わずらわしさがあるからである。上に述べたよらな数学的な言い方 では, 確かに曲面上の
V
V
V V V に座標を導入する仕方は抽象的なものに みえるが,ボールや浮輪の表面に,
u
v
u
v
uv u v u v -座標を書きこんだ紙を適当 に切って貼ることを考えてみると,話は急に日常的なものになる。実際, 浮輪の表面はこのような紙を何枚か貼り合わせて,全体をお
ドーナツ面を局所座標 で貼り合わせていく
おらことができる.
浮輪が眼の前に置かれていると想像したとき,このことはごく自然に思い浮かべることができる。 それに反し浮輪の話の途中に突然
x
y
x
y
xy x y x y -平面などを持ち出すのは,か兑って何か不自然な感じがするだ ろら。そら思って,上に述べたことをもら一度定義として述べると, これは曲面にとってごく自然な定義であると感じられてくるのであ る.
定義
u
v
u
v
uv u v u v -座標平面の領域
D
D
D D D から曲面
S
S
S S S のある範囲
V
V
V V V の上 への 1 対 1 連続写像
φ
φ
varphi \varphi φ が与えられたとき,
{
(
u
,
v
)
,
φ
}
{
(
u
,
v
)
,
φ
}
{(u,v),varphi} \{(u, v), \varphi\} { ( u , v ) , φ } を上 の局所座標という.V の点
P
P
P \mathrm{P} P に対し
φ
:
(
u
,
v
)
⟶
P
φ
:
(
u
,
v
)
⟶
P
varphi:(u,v)longrightarrowP \varphi:(u, v) \longrightarrow \mathrm{P} φ : ( u , v ) ⟶ P
となっているとき, 点
P
P
P \mathrm{P} P の局所座標は
(
u
,
v
)
(
u
,
v
)
(u,v) (u, v) ( u , v ) であるとい5.
もちろん
V
V
V V V 上の局所座標のとり方はいろいろある.
曲面
S
S
S S S が座標空間
R
3
R
3
R^(3) \boldsymbol{R}^{3} R 3 にあると考えると, 曲面
S
S
S S S の各点は座標 によって
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) と表わされる.
V
V
V V V に局所座標
(
u
,
v
)
(
u
,
v
)
(u,v) (u, v) ( u , v ) が入ってい れば, 対応
φ
:
(
u
,
v
)
⟶
P
(
∈
V
)
φ
:
(
u
,
v
)
⟶
P
(
∈
V
)
varphi:(u,v)longrightarrowPquad(in V) \varphi:(u, v) \longrightarrow \mathrm{P} \quad(\in V) φ : ( u , v ) ⟶ P ( ∈ V )
は,
P
P
P \mathrm{P} P の座標を
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) とすれば
x
=
x
(
u
,
v
)
,
y
=
y
(
u
,
v
)
,
z
=
z
(
u
,
v
)
x
=
x
(
u
,
v
)
,
y
=
y
(
u
,
v
)
,
z
=
z
(
u
,
v
)
x=x(u,v),quad y=y(u,v),quad z=z(u,v) x=x(u, v), \quad y=y(u, v), \quad z=z(u, v) x = x ( u , v ) , y = y ( u , v ) , z = z ( u , v )
と表わされることになる。
(
u
,
v
)
(
u
,
v
)
(u,v) (u, v) ( u , v ) が変われば,
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) はそれに応 じて連続的に変化する。したがって,右辺に現われた
x
(
u
,
v
)
x
(
u
,
v
)
x(u,v) x(u, v) x ( u , v ) ,
y
(
u
,
v
)
,
z
(
u
,
v
)
y
(
u
,
v
)
,
z
(
u
,
v
)
y(u,v),z(u,v) y(u, v), z(u, v) y ( u , v ) , z ( u , v ) は変数
u
,
v
u
,
v
u,v u, v u , v についての実数値の連続関数となって いる.
局所座標の例
いくつかの例を挙げておこう.
(a)
x
y
x
y
xy x y x y -平面上の領域
D
D
D D D の上で,曲面
S
S
S S S の一部分
V
V
V V V が
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y )
と表わされているとき,
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) は
V
V
V V V 局所座標であって対応
φ
:
(
x
,
y
)
⟶
(
x
,
y
,
f
(
x
,
y
)
)
φ
:
(
x
,
y
)
⟶
(
x
,
y
,
f
(
x
,
y
)
)
varphi:(x,y)longrightarrow(x,y,f(x,y)) \varphi:(x, y) \longrightarrow(x, y, f(x, y)) φ : ( x , y ) ⟶ ( x , y , f ( x , y ) )
が
V
V
V V V の局所座標を与壳る写像となっている.
(b)
x
z
x
z
xz x z x z -平面上の領域
D
D
D D D の上で, 曲面
S
S
S S S の一部分
U
か
゙
U
か
゙
Uが U か ゙ ~ か ゙ U か ゙
y
=
g
(
x
,
z
)
y
=
g
(
x
,
z
)
y=g(x,z) y=g(x, z) y = g ( x , z )
と表わされているとき,
(
x
,
z
)
(
x
,
z
)
(x,z) (x, z) ( x , z ) は
U
U
U U U の局所座標であって対応
ψ
:
(
x
,
z
)
⟶
(
x
,
g
(
x
,
z
)
,
z
)
ψ
:
(
x
,
z
)
⟶
(
x
,
g
(
x
,
z
)
,
z
)
psi:(x,z)longrightarrow(x,g(x,z),z) \psi:(x, z) \longrightarrow(x, g(x, z), z) ψ : ( x , z ) ⟶ ( x , g ( x , z ) , z )
が
U
U
U U U の局所座標を与完る写像となっている.
(c) 球面
x
2
+
y
2
+
z
2
=
a
2
x
2
+
y
2
+
z
2
=
a
2
x^(2)+y^(2)+z^(2)=a^(2) x^{2}+y^{2}+z^{2}=a^{2} x 2 + y 2 + z 2 = a 2 は,
0
≦
φ
<
2
π
,
0
≦
θ
<
π
0
≦
φ
<
2
π
,
0
≦
θ
<
π
0 <= varphi < 2pi,0 <= theta < pi 0 \leqq \varphi<2 \pi, 0 \leqq \theta<\pi 0 ≦ φ < 2 π , 0 ≦ θ < π によって
x
=
a
sin
θ
cos
φ
,
y
=
a
sin
θ
sin
φ
,
z
=
a
cos
θ
x
=
a
sin
θ
cos
φ
,
y
=
a
sin
θ
sin
φ
,
z
=
a
cos
θ
x=a sin theta cos varphi,quad y=a sin theta sin varphi,quad z=a cos theta x=a \sin \theta \cos \varphi, \quad y=a \sin \theta \sin \varphi, \quad z=a \cos \theta x = a sin θ cos φ , y = a sin θ sin φ , z = a cos θ
と表わされる. 球面から,
x
z
x
z
xz x z x z -平面との交わりの大円
x
2
+
z
2
=
a
2
x
2
+
z
2
=
a
2
x^(2)+z^(2)=a^(2) x^{2}+z^{2}=a^{2} x 2 + z 2 = a 2 で
x
≧
0
x
≧
0
x >= 0 x \geqq 0 x ≧ 0 の部分を “日付変更線”として除いた部分を
V
V
V V V とすると
{
(
θ
,
φ
)
∣
0
<
θ
<
π
,
0
<
φ
<
2
π
}
{
(
θ
,
φ
)
∣
0
<
θ
<
π
,
0
<
φ
<
2
π
}
{(theta,varphi)∣0 < theta < pi,quad0 < varphi < 2pi} \{(\theta, \varphi) \mid 0<\theta<\pi, \quad 0<\varphi<2 \pi\} { ( θ , φ ) ∣ 0 < θ < π , 0 < φ < 2 π }
は上の対応で
V
V
V V V 上の局所座標となっている.
(d) ドーナッ面は
x
=
(
a
cos
φ
+
b
)
cos
θ
y
=
(
a
cos
φ
+
b
)
sin
θ
z
=
a
sin
φ
0
≦
φ
<
2
π
,
0
≦
θ
<
2
π
x
=
(
a
cos
φ
+
b
)
cos
θ
y
=
(
a
cos
φ
+
b
)
sin
θ
z
=
a
sin
φ
0
≦
φ
<
2
π
,
0
≦
θ
<
2
π
{:[x=(a cos varphi+b)cos theta],[y=(a cos varphi+b)sin theta],[z=a sin varphi],[0 <= varphi < 2pi","quad0 <= theta < 2pi]:} \begin{aligned}
& x=(a \cos \varphi+b) \cos \theta \\
& y=(a \cos \varphi+b) \sin \theta \\
& z=a \sin \varphi \\
& 0 \leqq \varphi<2 \pi, \quad 0 \leqq \theta<2 \pi
\end{aligned} x = ( a cos φ + b ) cos θ y = ( a cos φ + b ) sin θ z = a sin φ 0 ≦ φ < 2 π , 0 ≦ θ < 2 π
と表わされるが,図の太線で表わしてある 2 つの円周
C
1
,
C
2
C
1
,
C
2
C_(1),C_(2) C_{1}, C_{2} C 1 , C 2 をド 一ナッ面から取り除く.
C
1
C
1
C_(1) C_{1} C 1 は
x
z
x
z
xz x z x z -平面による切りロで
x
>
0
x
>
0
x > 0 x>0 x > 0 の部分,
C
2
C
2
C_(2) C_{2} C 2 は
x
y
x
y
xy x y x y -平面による切り口である。このとき残された部分を
V
V
V V V と すると
{
(
θ
,
φ
)
∣
0
<
θ
<
2
π
,
0
<
φ
<
2
π
}
{
(
θ
,
φ
)
∣
0
<
θ
<
2
π
,
0
<
φ
<
2
π
}
{(theta,varphi)∣0 < theta < 2pi,quad0 < varphi < 2pi} \{(\theta, \varphi) \mid 0<\theta<2 \pi, \quad 0<\varphi<2 \pi\} { ( θ , φ ) ∣ 0 < θ < 2 π , 0 < φ < 2 π }
は上の対応で
V
V
V V V 上の局所座標となっている.
実際,この太線にそってハサミをいれてドーナツを切り開くこと
ができる。このときこの切り開いた平面上の点が
(
θ
,
φ
)
(
θ
,
φ
)
(theta,varphi) (\theta, \varphi) ( θ , φ ) で表わさ ているのである.
この(c)と(d)を見るとわかるように,球面も,ドーナッ面も,
θ
θ
theta \theta θ と
φ
φ
varphi \varphi φ でパラメータ表示できているのだが, 局所座標といらときに は, 平面上の点と連続的に 1 対 1 に対応するといら条件をおいたた め, “日付変更線” のよらに 1 周するともどってくるよらな場所は 除く必要が生じてくるのである.
“柔らかな面”としての曲面
いままでは曲面の表わし方について述べてきた。曲面を 1 つっ たとき,一般的にはそれは数学的にはどのような表わし方があるか を問題としてきたのだから,“先生の話”でいえば曲面を 1 つの硬 い面として見ていたことになる。
パンを作る職人さんや粘土細工をして遊んでいる子供のように,曲面を柔らかい面として見たときには,数学的には曲面のどのよ5 なことが問題となるかについて,少し触れておこう。
パン作りの職人さんは, ドーナツをつくるとき, 必ずしも 4 頁 ( II )で式で示したよらなドーナッをつくろらとは思っていないだろ 5. そのような完全なドーナッはパターンとして存在しても, 現実 にはさまざまな形のドーナツが出来上がる。しかし少し形が変わっ てもドーナツといらなら, 次頁の図のように少しずつ変形していっ たとき,どこまでがドーナッで,どこからがドーナッでないと断定 することはできなくなるだろら。つまり柔らかな面と考えれば図の 曲面は,すべてドーナッ面といら1つのカテゴリーに入ってしまら ことになる.
そらなってくるとこれらの曲面を数学的にどのように表示するか といらことよりも,これらの曲面をすべてドーナッ面と私たちに認 めさせるような共通な性質は何かといらことが問題となってくるだ 万5.
実際,この図の右端に現われてきたような曲面は,曲面の解析的
表示を問題とするときには,教科書の中には絶対といってよいほど 登場しないものである。曲面を見る視点を“柔らか”なものに変兄 なければ,このような曲面が数学の対象としてはっきりと意識され たかどらかさ克疑わしい、“柔らか”な曲面を, そのもつ共通の性質を取り出し,どのよらに分類したらよいかなどといらことを考え はじめると,関数とは直接関係しなくなってそれはトポロジーとよ ばれる数学の研究分野へと足を踏み入れていくことになる。これに ついては金曜日の主題として取り上げて, もら少し詳しく述べるこ とにしょう。
歴史の潮騒
曲面に関する研究がはじまったのは, 18 世紀後半からだが,そ れにくらべると,曲線に関する研究はずっと昔から行なわれていた。曲面に関する歴史は火曜日以後にも述べる機会があるので,ここで は対照的にまず最初に曲線の研究について,触れておこう。
アルキメデスは角の 3 等分の問題からアルキメデスのらせんとよ ばれている
r
=
a
θ
r
=
a
θ
r=a theta r=a \theta r = a θ (
a
a
a a a は正の定数)といら曲線の性質を調べ, また放物線の面積を求めた。楕円, 放物線, 双曲線を円錐曲線といらが,円錐曲線については,アルキメデスよりもすでに 1 世紀も前に知ら れていたといら.アポロニウス(B.C.
262
∼
190
262
∼
190
262∼190 262 \sim 190 262 ∼ 190 ?)は 8 卷におよぶ大著『円錐曲線論』(現存するものは 7 巻)を著わし, 円錐曲線のもつ 性質を, 統一的に深く広く解明した. その内容の豊かさは驚くべき
ものがある。これについてはボイヤー『数学の歴史』(朝倉書店)を 参照すると,その内容を察することができる。
フェルマーとデカルトにより, 独立に導入された解析幾何によっ て, 円錐曲線は 2 次曲線として特性づけられることが示された。そ してさらに 3 次以上の代数曲線,たとえばデカルトの葉線とよばれ る
x
3
+
y
3
=
3
x
y
x
3
+
y
3
=
3
x
y
x^(3)+y^(3)=3xy x^{3}+y^{3}=3 x y x 3 + y 3 = 3 x y のような曲線の研究へと進むことになった。ニュー トンは 1695 年に 3 次曲線の分類を試みた。 3 次曲線とは,
x
x
x x x と
y
y
y y y の関係が,次のような関係で結ばれている曲線である:
a
y
3
+
b
x
y
2
+
c
x
2
y
+
d
x
3
+
e
y
2
+
f
x
y
+
g
x
2
+
h
y
+
k
x
+
l
=
0
a
y
3
+
b
x
y
2
+
c
x
2
y
+
d
x
3
+
e
y
2
+
f
x
y
+
g
x
2
+
h
y
+
k
x
+
l
=
0
ay^(3)+bxy^(2)+cx^(2)y+dx^(3)+ey^(2)+fxy+gx^(2)+hy+kx+l=0 a y^{3}+b x y^{2}+c x^{2} y+d x^{3}+e y^{2}+f x y+g x^{2}+h y+k x+l=0 a y 3 + b x y 2 + c x 2 y + d x 3 + e y 2 + f x y + g x 2 + h y + k x + l = 0
一方, 力学的な問題から生じてくるさまざまな曲線は,一般には 微分方程式の解として得られる超越曲線であった。たとえばホイへ ンスが 1659 年に見出したように,等時性曲線はサイクロイドとな る。ここで等時性曲線とは,その曲線にそって降下する質点は,曲線上のどこから出発しても最低点に達する時間は等しくなるような 曲線をいら。
๑サイクロイドとは,直線上を円がすべることなくころがっていくとき に, それにつれて円周上の定点が描く曲線であって, 円の半径を 1 とした とき
x
=
θ
−
sin
θ
,
y
=
1
−
cos
θ
x
=
θ
−
sin
θ
,
y
=
1
−
cos
θ
x=theta-sin theta,quad y=1-cos theta x=\theta-\sin \theta, \quad y=1-\cos \theta x = θ − sin θ , y = 1 − cos θ
と表わされる。
また重さが均質に分布している糸を吊ったとき,糸が垂れ下がる 形は,懸垂線とよばれているが,この曲線はどのようなものかとい 万問題は, 1690 年にジェームス・ベルヌーイによって提起された。 これに対する解答は翌年ジョン・ベルヌーイとホイヘンスとライプ
ニッツによって独立に与えられた。答は
y
=
a
2
(
e
x
a
+
e
−
x
a
)
y
=
a
2
e
x
a
+
e
−
x
a
y=(a)/(2)(e^((x)/(a))+e^(-(x)/(a))) y=\frac{a}{2}\left(e^{\frac{x}{a}}+e^{-\frac{x}{a}}\right) y = a 2 ( e x a + e − x a )
である
(
a
>
0
)
(
a
>
0
)
(a > 0) (a>0) ( a > 0 ) . ジョン・ベルヌーイは, この曲線が微分方程式
y
′
=
s
a
y
′
=
s
a
y^(')=(s)/(a) y^{\prime}=\frac{s}{a} y ′ = s a
をみたすことを示した。ここで
s
s
s s s は最下点から測った糸の長さであ る.
このよらにさまざまな曲線について,その形や曲線のもつ固有の 性質について詳しく調べることが,17 世紀から 18 世紀にかけて盛 んに行なわれたよらである。その名残りといらわけでもないだろら が,以前は微積分の教科書の中に“曲線の追跡”という1 章が执か れることが多かった。そこでは微分を用いて,方程式で表わされる さまざまな曲線の形を追求していた。
曲線は, 解析幾何と微分の方法とが融合する地点として, はっき りとした数学の研究対象となったのだろらが, それに反し曲面は扱 いにくい対象であったに違いない。数学史家ベルは, 曲面が数学の 対象となったのは, 1569 年にメルカトールが世界地図を作成する 際,メルカトールの投影法——球面を赤道面に接し, 南北方向に無限に延びている直円柱上に中心から投影する法—を考えついたの が最初ではなかったかといら、ベルはこの世界地図作成の中に, 球面をどのよらに平面に投影するかといら曲面論の基本的発想を見た のかもしれない。
第 1 週,第 2 週でたびたび引用したオイラーの『無限解析入門』 は実は 2 巻から成っており,以前引用したのは第 1 巻の方である.第 2 巻の方は曲線論であって主に 2 次, 3 次, 4 次曲線を調べてい るが,この巻の最後に “曲面についての付録”という 1 章が加えら れている。この内容は散発的でよく読みとれないが,オイラーが曲面といら対象をどのように数学的に取り扱うのか苦渋している感じ は伝わってくる,だが,それでも研究の方向は定まっているという オイラーの確信は, 最初の部分にある次の文章から十分読みとるこ
とができる。
“平面とは異なる曲面の性質は,それがいたるところ平面と違っ ている限り,たやすく理解することができる。ちょらど曲線の性質 を,ある直線を座標軸にとりそこからの距離を用いて調べるように,私たちは, 曲面を任意に選んだ平面から各点への距離によって調べ ることにする。そのため,その性質を調べよらとする曲面が与えら れたとき,任意に 1 つの平面をとって,その平面から曲面の各点へ の垂直方向の距離を考える. そしてこの距離のみたす方程式を求め ることを試みる。曲面の性質は, この方程式から決定され得るもの である,と私は主張する。そしてまた逆に,このよらな方程式から 曲面の各点がどこにあるかを知ることができ,したがって曲面自身 が決定されるのである."
1760 年になってオイラーは曲面上の曲率の研究に向けての端緒 を与える重要な仕事を発表した。それについては水曜日に述べるこ とにしょう。また 1772 年には,曲面が平面上に距離を変えないま ま展開できるための必要条件を求めている.オイラーはこの頃にな ると,『無限解析入門』を著わしたときより,はるかにはっきりと 曲面に対する基本的なアイディアを得ていたようである. この頃書 かれた小さな断章に“なお曲面の性質によって,2 変数の関数がい たるところ座標となるべき理由”といらのがある. しかし不思議な ことにオイラーも,またオイラーと同時代の人たちもこの観点をも らこれ以上は追求しよらとはしなかったのである. 座標は空間の絶対的な枠組みとして, 空間に組みこまれているという考えを根本的 に変えてしまって,座標
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) を 変数
u
,
v
u
,
v
u,v u, v u , v の関数とみるとい 万, 今となってはむしろ当り前の考えを曲面論に取り入れるために は,結局のところガウスの天才を要したのである。それは 19 世紀 になってからのことであり, それ以後曲面論は急速に進歩するよう になった。その道はやがて 20 世紀となって, 広範な研究対象をも つ微分幾何学へと接続されていったのである.
曲面を柔らかな面としてみるトポロジーは,これとはもちろんま ったく異なる視点に立っている。オイラーの見方と対峙するような,
このような視点に立つ新しい曲面論を創り出すためには, 方法論的 にも何か新しいものを導入する必要が生じてくるだろら。これにつ いては,金曜日の“歴史の潮騷”で少し触れることにしょう。
先生との対話
先生が教室の全員をひとまずずっと見渡されてから
「今日は曲面を見る視点といらことを中心にしてお話ししました。 いつも皆さんが見なれている曲面を,数学的対象として扱うなどと いらことは,たぶん考えてみたこともなかったでしょらが,それは 手がかりも見つけにくいよらな,非常にむずかしい問題だったので す.」
といわれた。皆はそれぞれに複雑な形をした曲面を思い浮かべてい た。山田君は少し別のことを考えていたようで,そのことを話しだ した.
「ぼくはデパートへ行ったときのことを考えていたのですが,食品売場に並べられているさまざまな食品や, 家具売場の家具や, 要 するにデパートにある種々雑多の品物がすべて, その表面を見れば 曲面の例を与えているわけですね。平面幾何ならば,定規とコンパ スで書ける図形,基本的には線分と円からつくられる図形だけを数学的対象としたわけですが,曲面では,そのよらな何か規格化され たものだけを取り出して,理論をつくっていくようなことはしない のですか.」
誰かが
「長方形と球面と円錐だけ考えたって仕方ないよらに思うなあ.」 といった。先生は次のよらに答えられた。
「そうなのです。曲面はあまりにも多様な形を示しているので, いわばどこから何を考えてよいかわからないといら状況なのです.規格化したものを取り出すといっても,何を取り出すのがよいのか もわからないのです. 球面を考之るならば,形のよいドーナッも考 えた万がよいよらですし,そうすると 2 て穴のあいた浮輪をどらす
るか,屯た楕円面はどらするかなどといらことがすぐに問題となっ てきて,際限がなくなります。そのため, 結局すべての曲面を対象 にするといらことになりますが,それは古典的な幾何学のように,図形の中からある数学的モデルを抽象して,それを公理化して理論体系をつくるようなこととは,全然別の考光に立つことになります。実際, 曲面論は幾何学が熟成期を迎えた 19 世紀数学の中にあって も,独特な位置を占めていたよらです.」
明子さんが質問した。
「平面幾何では,ふつらは図形相互の関係を問題にしますが,曲面を考定るときには 1 つの曲面のもつ性質を調べるのですね。でも, 1つ1つの曲面はそれぞれ独特な形をしていますから,それらを共通に調べる方法といらのはあるのでしょらか.」
先生は考えながらゆっくりと答えられた。
「明子さんの質問にひとことで答えるとしたら,“硬い面”に対し ては曲面の小さい部分を調べるには共通な方法があって, それは微分を用いる方法であるといらことになるでしょう。これについても ら少し補足して打きましょら、オイラーが『無限解析入門』を著わ した動機は, 代数的手法を必要ならば無限級数を通して解析学に積極的に適用してみることでした. 2 巻目の曲線論ではオイラーはそ の考光を代数曲線や超越曲線に適用してみたのですが,曲面論では 十分には成功しなかったよらです。それがたぶん曲面についての章 を付録とした事情ではなかったかと推察しています. 1 つつの曲面は眼に見えるはっきりした形をとっているのに,曲面に近づいて いく数学的な道は曲面の微小な場所——微分的な世界—の中にだ 壮深く隠されており,その入口がなかなか見出せないといらことが, ある意味では謎めいたことだったのですね。曲面の 1 点のごく近く を見れば,曲面の接平面が曲面を近似しており,その点のまわりで の接平面の変化は曲面の微妙な曲がり方を反映しています。それは どの曲面をとってもいえることでしょう,接平面は 1 点のまわりで 不安定に摇孔動きます. もしこの摇れ動く状況を調べていく方法が 見出せるならば,そこに,曲面を研究する手がかりが得ら扎るに違
いありません.実際は接平面と接平面に直交する法線ベクトルの変化をみることになりをす。しかしこの方向を進めるためには,微分 の方法に基づく視点が曲面に対して一層強く向けられることが必要 だったのです.」
先生の話をじっと聞いていたかず子さんは,先生の話から第 3 週 の積分的世界を思い出したようだった。
「先生のお話を聞いているらちに思ったのですが,曲面全体を見 る視点といらのは,そらすると積分的なものであるといってよいの でしょらか.」
「そらですね,あとでできれば少し执話ししたいと思っているガ ウスーボンネの定理というのは, 確かに積分を使って, 曲面全体に 関する大切な情報を得ています。曲面全体を俯瞰するよらな視点は かず子さんが考えたよらに積分的なものといえますが,それは総合的なものであって, 積分は曲面の形そのものを調べる場合には一般的な広い方法にはなっていないといってよいでしょう.しかし 20 世紀数学はいろいろな形で,積分の考え方を曲面の上に展開して, そこから曲面についての“大域的な量”を取り出そうと試みていま す.」
問 題
[1]
a
>
b
>
c
>
0
a
>
b
>
c
>
0
a > b > c > 0 a>b>c>0 a > b > c > 0 のとき,次の曲面は楕円面を表わしていることを示し なさい.
x
=
a
cos
u
cos
v
,
y
=
b
sin
u
cos
v
,
z
=
c
sin
v
x
=
a
cos
u
cos
v
,
y
=
b
sin
u
cos
v
,
z
=
c
sin
v
x=a cos u cos v,quad y=b sin u cos v,quad z=c sin v x=a \cos u \cos v, \quad y=b \sin u \cos v, \quad z=c \sin v x = a cos u cos v , y = b sin u cos v , z = c sin v
[2]
x
=
a
(
u
+
v
)
,
y
=
b
(
u
−
v
)
,
z
=
4
u
v
x
=
a
(
u
+
v
)
,
y
=
b
(
u
−
v
)
,
z
=
4
u
v
x=a(u+v),y=b(u-v),z=4uv x=a(u+v), y=b(u-v), z=4 u v x = a ( u + v ) , y = b ( u − v ) , z = 4 u v はどのような曲面を表わしてい るか.
[3]
x
z
x
z
xz x z x z -平面上に
z
z
z z z 軸と交わらない曲線
x
=
f
(
u
)
,
z
=
g
(
u
)
x
=
f
(
u
)
,
z
=
g
(
u
)
x=f(u),z=g(u) x=f(u), z=g(u) x = f ( u ) , z = g ( u ) を考える. この曲線を
z
z
z z z 軸のまわりに回転して得られる曲面の式は
x
=
f
(
u
)
cos
v
,
y
=
f
(
u
)
sin
v
,
z
=
g
(
u
)
x
=
f
(
u
)
cos
v
,
y
=
f
(
u
)
sin
v
,
z
=
g
(
u
)
x=f(u)cos v,quad y=f(u)sin v,quad z=g(u) x=f(u) \cos v, \quad y=f(u) \sin v, \quad z=g(u) x = f ( u ) cos v , y = f ( u ) sin v , z = g ( u )
で与えられることを示しなさい.
お茶の時間
質問 曲面といらと物体の表面を想像して, それでわかったと納得していましたが, 以前クラインの壼という妙な形をしたものの模型を見たときのことを思い出しました.クラインの壹は表も裏もな い壹といらことでしたが,この营は途中で交わっていました。この クラインの壹の表面もやはり曲面といらのですか。大体, 曲面とは 数学的にどら定義するものなのでしょらか.
答 まずクラインの壹について説明しておここう. 長方形の紙
ABCD
ABCD
ABCD \mathrm{ABCD} ABCD を, 図のよらに対辺
AB
AB
AB \mathrm{AB} AB と
DC
DC
DC \mathrm{DC} DC を同じ向きに貼り合わせ,次にこの段階で円周となってしまった対辺
AD
AD
AD \mathrm{AD} AD と
BC
BC
BC \mathrm{BC} BC を同じ向きに もら一度貼り合わせるとドーナッ面になる.この 2 回目の貼り合わ 世を変えて, 円周
AD
AD
AD \mathrm{AD} AD の向きと
BC
BC
BC \mathrm{BC} BC の向きが逆になるように貼ると, クラインの壼ができ上がる。 クラインの壹は
R
3
R
3
R^(3) \boldsymbol{R}^{3} R 3 の中で実現しょら とすると,必ず交わってしまら.おまけに裏と表の区別がつかない で, 瑴の中に落ちこんだ虫が裏を回っているらちにいつの間にか表
ドーナツ面
クラインの壹
へ出る仕組みになっている.
この冡の表面のよらなものも, 曲面といらのかいわないのかと聞 かれれば,曲面のはっきりした定義を与える必要が生じてくる.数学では,曲面とはいわば小さくちぎった紙を順次貼って得られるよ らな図形であると考える。この操作は抽象的に定義されているから,新しく紙を貼るとき,のりしろ以外の点は曲面に新しい点を与えて いくと考えることにしているのである.要するに十分小さいところ で曲面の形をしている図形は曲面であるといらことにするのである.
それでもクラインの壹が交わっている場所に不審な眼を向ける人 は,曲線のことを考えてみるとよい。十分小さなところで曲線なら ば,つなぎ合わせたものも曲線である。新雪の上を弧を描いていく スキーのシュプールは,交わっていても曲線というだろら。
火曜日
2 変数の関数と曲線の曲率
先生の話
曲面は十分小さいところでは
x
=
x
(
u
,
v
)
,
y
=
y
(
u
,
v
)
,
z
=
z
(
u
,
v
)
x
=
x
(
u
,
v
)
,
y
=
y
(
u
,
v
)
,
z
=
z
(
u
,
v
)
x=x(u,v),quad y=y(u,v),quad z=z(u,v) x=x(u, v), \quad y=y(u, v), \quad z=z(u, v) x = x ( u , v ) , y = y ( u , v ) , z = z ( u , v )
と表わされています。このよらな表示を使って曲面上に local geometry を展開していくためには,まず 2 変数の関数のことを学ん でおく必要があります。変数として
u
,
v
u
,
v
u,v u, v u , v をることは, 曲面のパ ラメータとしてはとくに違和感はありませんが,2変数の関数のこ とを話すときには,やはり変数を
x
,
y
x
,
y
x,y x, y x , y として
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y )
を考兄る万が自然のよらです。
さて,このよらな関数を考えるときには,
x
x
x x x と
y
y
y y y の動く範囲をあ らかじめ決めておく必要がありますね。そのため
x
y
x
y
xy x y x y -座標平面の領域
D
D
D D D をって,
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) は
D
D
D D D の中を動くといらよらに設定しておき ましょら,領域
D
D
D D D の定義はガウス平面のときは第 2 週, 水曜日で 与えておきましたが,座標平面のときも同じように定義します。念 のため書くと次のよらになります。
x
y
x
y
xy x y x y -座標平面の中の点の集り
D
D
D D D が次の条件をみたすとき, 領域とい5.
くと,
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) から と内にある点
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) , すなわち
(
x
−
x
0
)
2
+
(
y
−
y
0
)
2
<
ε
x
−
x
0
2
+
y
−
y
0
2
<
ε
sqrt((x-x_(0))^(2)+(y-y_(0))^(2)) < epsi \sqrt{\left(x-x_{0}\right)^{2}+\left(y-y_{0}\right)^{2}}<\varepsilon ( x − x 0 ) 2 + ( y − y 0 ) 2 < ε
をみたす点
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) もまた
D
D
D D D に入っている.
(ii )
D
D
D D D の 2 の点
(
x
0
,
y
0
)
,
(
x
1
,
y
1
)
x
0
,
y
0
,
x
1
,
y
1
(x_(0),y_(0)),(x_(1),y_(1)) \left(x_{0}, y_{0}\right),\left(x_{1}, y_{1}\right) ( x 0 , y 0 ) , ( x 1 , y 1 ) は連続曲線で結ぶこと ができる.
領域
D
D
D D D 上で定義された関数
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) が連続といらことは,
D
D
D D D の各点
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) で
x
→
x
0
,
y
→
y
0
ならば
f
(
x
,
y
)
→
f
(
x
0
,
y
0
)
x
→
x
0
,
y
→
y
0
ならば
f
(
x
,
y
)
→
f
x
0
,
y
0
x rarrx_(0),y rarry_(0)" ならば "f(x,y)rarr f(x_(0),y_(0)) x \rightarrow x_{0}, y \rightarrow y_{0} \text { ならば } f(x, y) \rightarrow f\left(x_{0}, y_{0}\right) な ら ば x → x 0 , y → y 0 ならば f ( x , y ) → f ( x 0 , y 0 )
が成り立つといらことです。皆さんもこの定義はごく自然なものと
思われるでしょう,実際,第 5 週の方程式を除けば,連続性という 概念は,この物語の基調でもあるかのようにいつも流れ続けていま した。
ところが 2 変数の関数
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) に対して, 微分の概念をどの よらに導入したらよいかということになると, 少し立ち止って考え なくてはいけなくなります。点
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) は領域
D
D
D D D の中を自由に動き まわります。一方, 私たちがここでしたいことは, 1 変数の関数
y
y
y y y
=
φ
(
x
)
=
φ
(
x
)
=varphi(x) =\varphi(x) = φ ( x ) のときの微分の考え
φ
′
(
x
)
=
lim
h
→
0
φ
(
x
+
h
)
−
φ
(
x
)
h
φ
′
(
x
)
=
lim
h
→
0
φ
(
x
+
h
)
−
φ
(
x
)
h
varphi^(')(x)=lim_(h rarr0)(varphi(x+h)-varphi(x))/(h) \varphi^{\prime}(x)=\lim _{h \rightarrow 0} \frac{\varphi(x+h)-\varphi(x)}{h} φ ′ ( x ) = lim h → 0 φ ( x + h ) − φ ( x ) h
を,2変数のときにどのように拡張していくのかといらことです.
2 变数の関数といっても,1つの変数
y
y
y y y の方をとめて考えれば,
x
x
x x x だけの関数となるわけです。この考えにしたがえば,
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) が
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) で微分ができるといらことを,まず
y
y
y y y の方を
y
0
y
0
y_(0) y_{0} y 0 でとめて,極限値
(1)
lim
h
→
0
f
(
x
0
+
h
,
y
0
)
−
f
(
x
0
,
y
0
)
h
(1)
lim
h
→
0
f
x
0
+
h
,
y
0
−
f
x
0
,
y
0
h
{:(1)lim_(h rarr0)(f(x_(0)+h,y_(0))-f(x_(0),y_(0)))/(h):} \begin{equation*}
\lim _{h \rightarrow 0} \frac{f\left(x_{0}+h, y_{0}\right)-f\left(x_{0}, y_{0}\right)}{h} \tag{1}
\end{equation*} (1) lim h → 0 f ( x 0 + h , y 0 ) − f ( x 0 , y 0 ) h
が存在することと, また
x
x
x x x の方を
x
0
x
0
x_(0) x_{0} x 0 でとめて, 極限値
(2)
lim
k
→
0
f
(
x
0
,
y
0
+
k
)
−
f
(
x
0
,
y
0
)
k
(2)
lim
k
→
0
f
x
0
,
y
0
+
k
−
f
x
0
,
y
0
k
{:(2)lim_(k rarr0)(f(x_(0),y_(0)+k)-f(x_(0),y_(0)))/(k):} \begin{equation*}
\lim _{k \rightarrow 0} \frac{f\left(x_{0}, y_{0}+k\right)-f\left(x_{0}, y_{0}\right)}{k} \tag{2}
\end{equation*} (2) lim k → 0 f ( x 0 , y 0 + k ) − f ( x 0 , y 0 ) k
が存在することであると定義することが自然のように思えます.こ のときに(1)と(2)をそれぞれ
∂
f
∂
x
(
x
0
,
y
0
)
,
∂
f
∂
y
(
x
0
,
y
0
)
∂
f
∂
x
x
0
,
y
0
,
∂
f
∂
y
x
0
,
y
0
(del f)/(del x)(x_(0),y_(0)),quad(del f)/(del y)(x_(0),y_(0)) \frac{\partial f}{\partial x}\left(x_{0}, y_{0}\right), \quad \frac{\partial f}{\partial y}\left(x_{0}, y_{0}\right) ∂ f ∂ x ( x 0 , y 0 ) , ∂ f ∂ y ( x 0 , y 0 )
と書いて,
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) の
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) における偏微分といいます.
D
D
D D D の各点で偏微分ができるとき,
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) は
D
D
D D D で偏微分可能であるといい ますが,このときは
D
D
D D D 上で偏導関数
∂
f
∂
x
,
∂
f
∂
y
∂
f
∂
x
,
∂
f
∂
y
(del f)/(del x),quad(del f)/(del y) \frac{\partial f}{\partial x}, \quad \frac{\partial f}{\partial y} ∂ f ∂ x , ∂ f ∂ y
を考えることができることになります.
z
=
f
(
x
,
y
)
のグラフは,
R
3
の中で曲面として表わされますが,
z
=
f
(
x
,
y
)
のグラフは,
R
3
の中で曲面として表わされますが,
z=f(x,y)" のグラフは, "R^(3)" の中で曲面として表わされますが, " z=f(x, y) \text { のグラフは, } \boldsymbol{R}^{3} \text { の中で曲面として表わされますが, } の グ ラ フ は の 中 で 曲 面 と し て 表 わ さ れ ま す が z = f ( x , y ) のグラフは, R 3 の中で曲面として表わされますが,
このとき,
∂
f
∂
x
(
x
0
,
y
0
)
∂
f
∂
x
x
0
,
y
0
(del f)/(del x)(x_(0),y_(0)) \frac{\partial f}{\partial x}\left(x_{0}, y_{0}\right) ∂ f ∂ x ( x 0 , y 0 ) は,
x
z
x
z
xz x z x z -平面に平行な平面でこの曲面を切っ たとき, 切り口の曲線に注目して, この曲線の
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) における接線の傾きを求めたことになっています. それは図を見るとわかるで しょ5. 同じょらに,
∂
f
∂
y
(
x
0
,
y
0
)
∂
f
∂
y
x
0
,
y
0
(del f)/(del y)(x_(0),y_(0)) \frac{\partial f}{\partial y}\left(x_{0}, y_{0}\right) ∂ f ∂ y ( x 0 , y 0 ) は
y
z
y
z
yz y z y z -平面方向で切ったときの,切りロに現われる接線の傾きを示しています.
ですから,
x
x
x x x 軸の方向を東西方向,
y
y
y y y 軸の方向を南北方向とする と,
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) が偏微分可能ということは,
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) で表わされる 曲面を, 東西方向から切った切り口と, 南北方向から切った切り口 は、いつも接線が引けるようになだらかにつながっているといらこ とです.
しかし, 山登りの好きな人や, スキーによく出かける人は, ここ できっと少し首をかしげて, 偏微分可能という定義にひそむ不十分 さを感じとるでしょら, それは, 東西方向や, 南北方向からの尾根道はすべてなだらかで,この方向から山に近づくことができても, たとえばこれとは別方向の東北方向から山に近づくと, そこでは絶壁に出会らことがあるからです. 曲面の形状は, 東西と南北方向か らの 2 方向からだけでは,決して推測できないのです。そのことは,偏微分可能な関数でも, そのグラフの示す曲面に絶壁——不連続性 ——゙現われるものがあるに違いないと予想させます.そのよらな 例は実際たくさんあるのですが,次の例はその中でももっとも簡単
なものです.
f
(
x
,
y
)
=
{
x
y
x
2
+
y
2
(
x
,
y
)
≠
(
0
,
0
)
0
(
x
,
y
)
=
(
0
,
0
)
f
(
x
,
y
)
=
x
y
x
2
+
y
2
(
x
,
y
)
≠
(
0
,
0
)
0
(
x
,
y
)
=
(
0
,
0
)
f(x,y)={[(xy)/(x^(2)+y^(2)),(x","y)!=(0","0)],[0,(x","y)=(0","0)]:} f(x, y)=\left\{\begin{array}{cc}
\frac{x y}{x^{2}+y^{2}} & (x, y) \neq(0,0) \\
0 & (x, y)=(0,0)
\end{array}\right. f ( x , y ) = { x y x 2 + y 2 ( x , y ) ≠ ( 0 , 0 ) 0 ( x , y ) = ( 0 , 0 )
この関数は偏微分可能ですが(問題
[
1
]
[
1
]
[1] [1] [ 1 ] 参照), 原点を通る直線
y
=
y
=
y= y= y =
m
x
m
x
mx m x m x 上では,
x
≠
0
x
≠
0
x!=0 x \neq 0 x ≠ 0 のとき
f
(
x
,
m
x
)
=
m
1
+
m
2
f
(
x
,
m
x
)
=
m
1
+
m
2
f(x,mx)=(m)/(1+m^(2)) f(x, m x)=\frac{m}{1+m^{2}} f ( x , m x ) = m 1 + m 2
となって一定値ですから, この直線に沿って
(
x
,
y
)
(
x
,
y
)
(x,y) (x, y) ( x , y ) が原点に近づ くとき,
m
≠
0
m
≠
0
m!=0 m \neq 0 m ≠ 0 ならば
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) は決して 0 に近づかず,
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) は原点で不連続のことがわかります(図参照).
y
=
m
x
の方向では, 尾根の高さは一定で
m
1
+
m
2
y
=
m
x
の方向では, 尾根の高さは一定で
m
1
+
m
2
y=mx" の方向では, 尾根の高さは一定で "(m)/(1+m^(2)) y=m x \text { の方向では, 尾根の高さは一定で } \frac{m}{1+m^{2}} の 方 向 で は 尾 根 の 高 さ は 一 定 で y = m x の方向では, 尾根の高さは一定で m 1 + m 2
これだけの話を前おきにして,これから今日の本題に入っていく ことにしましょう.
接平面と微分可能性
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) を座標平面
R
2
R
2
R^(2) \boldsymbol{R}^{2} R 2 の領域
D
D
D D D 上で定義された 2 変数の関数 とし,
D
D
D D D 上で偏微分可能とする. このとき
D
D
D D D 上で偏導関数
∂
f
∂
x
∂
f
∂
x
(del f)/(del x) \frac{\partial f}{\partial x} ∂ f ∂ x ,
∂
f
∂
y
∂
f
∂
y
(del f)/(del y) \frac{\partial f}{\partial y} ∂ f ∂ y が定義される. 簡単のため, この偏導関数を
f
x
(
x
,
y
)
=
∂
f
∂
x
(
x
,
y
)
,
f
y
(
x
,
y
)
=
∂
f
∂
y
(
x
,
y
)
f
x
(
x
,
y
)
=
∂
f
∂
x
(
x
,
y
)
,
f
y
(
x
,
y
)
=
∂
f
∂
y
(
x
,
y
)
f_(x)(x,y)=(del f)/(del x)(x,y),quadf_(y)(x,y)=(del f)/(del y)(x,y) f_{x}(x, y)=\frac{\partial f}{\partial x}(x, y), \quad f_{y}(x, y)=\frac{\partial f}{\partial y}(x, y) f x ( x , y ) = ∂ f ∂ x ( x , y ) , f y ( x , y ) = ∂ f ∂ y ( x , y )
と書くこともある.
偏微分の定義は, 関数を微分するという立場で見るときはごく自然なものと思われる定義であるが,
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) のつくるグラフを曲面と見るときには,
x
x
x x x 方向と
y
y
y y y 方向の切り口の曲線の接線しか考之 ていないといら中間的な定義となっている。曲線に対しては接線が 引けるかどらかを微分の考えの基礎に打いたが,対応することを曲面でいえば,曲面に対して接平面を描けるかどらかが問題となって くるだろら。
一般に点
(
x
0
,
y
0
,
z
0
)
x
0
,
y
0
,
z
0
(x_(0),y_(0),z_(0)) \left(x_{0}, y_{0}, z_{0}\right) ( x 0 , y 0 , z 0 ) を通る平面の方程式は
(3)
a
(
x
−
x
0
)
+
b
(
y
−
y
0
)
+
c
(
z
−
z
0
)
=
0
(3)
a
x
−
x
0
+
b
y
−
y
0
+
c
z
−
z
0
=
0
{:(3)a(x-x_(0))+b(y-y_(0))+c(z-z_(0))=0:} \begin{equation*}
a\left(x-x_{0}\right)+b\left(y-y_{0}\right)+c\left(z-z_{0}\right)=0 \tag{3}
\end{equation*} (3) a ( x − x 0 ) + b ( y − y 0 ) + c ( z − z 0 ) = 0
で表わされる.ここで
(
a
,
b
,
c
)
≠
(
0
,
0
,
0
)
(
a
,
b
,
c
)
≠
(
0
,
0
,
0
)
(a,b,c)!=(0,0,0) (a, b, c) \neq(0,0,0) ( a , b , c ) ≠ ( 0 , 0 , 0 ) . この式はベクトル記号
a
=
(
a
,
b
,
c
)
,
x
=
(
x
,
y
,
z
)
,
x
0
=
(
x
0
,
y
0
,
z
0
)
a
=
(
a
,
b
,
c
)
,
x
=
(
x
,
y
,
z
)
,
x
0
=
x
0
,
y
0
,
z
0
a=(a,b,c),quad x=(x,y,z),quadx_(0)=(x_(0),y_(0),z_(0)) \boldsymbol{a}=(a, b, c), \quad \boldsymbol{x}=(x, y, z), \quad \boldsymbol{x}_{0}=\left(x_{0}, y_{0}, z_{0}\right) a = ( a , b , c ) , x = ( x , y , z ) , x 0 = ( x 0 , y 0 , z 0 )
と
R
3
R
3
R^(3) \boldsymbol{R}^{3} R 3 の内積(,)を用いて
(
a
,
x
−
x
0
)
=
0
a
,
x
−
x
0
=
0
(a,x-x_(0))=0 \left(\boldsymbol{a}, \boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}_{0}\right)=0 ( a , x − x 0 ) = 0
と書いた方がはっきりする。すなわちこのよらに書いてみると, (3)の式は, ベクトル
a
a
a \boldsymbol{a} a に直交するベクトル
x
−
x
0
x
−
x
0
x-x_(0) \boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}_{0} x − x 0 の終点全体が表 わす平面の式となっていることがわかる.
さて, 曲面
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) 上の 1 点
(
x
0
,
y
0
,
z
0
)
x
0
,
y
0
,
z
0
(x_(0),y_(0),z_(0)) \left(x_{0}, y_{0}, z_{0}\right) ( x 0 , y 0 , z 0 ) をとる.
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) は偏微分可能であると仮定していたから,
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) におけるこの曲面の
x
x
x x x 方向の切り口の接線の式は
(4)
z
−
z
0
=
f
x
(
x
0
,
y
0
)
(
x
−
x
0
)
,
y
=
y
0
(4)
z
−
z
0
=
f
x
x
0
,
y
0
x
−
x
0
,
y
=
y
0
{:(4)z-z_(0)=f_(x)(x_(0),y_(0))(x-x_(0))","quad y=y_(0):} \begin{equation*}
z-z_{0}=f_{x}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(x-x_{0}\right), \quad y=y_{0} \tag{4}
\end{equation*} (4) z − z 0 = f x ( x 0 , y 0 ) ( x − x 0 ) , y = y 0
で表わされる. 同様に
y
y
y y y 方向に切ったときの切り口の接線の式は
(5)
z
−
z
0
=
f
y
(
x
0
,
y
0
)
(
y
−
y
0
)
,
x
=
x
0
(5)
z
−
z
0
=
f
y
x
0
,
y
0
y
−
y
0
,
x
=
x
0
{:(5)z-z_(0)=f_(y)(x_(0),y_(0))(y-y_(0))","quad x=x_(0):} \begin{equation*}
z-z_{0}=f_{y}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(y-y_{0}\right), \quad x=x_{0} \tag{5}
\end{equation*} (5) z − z 0 = f y ( x 0 , y 0 ) ( y − y 0 ) , x = x 0
で表わされる。まだ接平面の定義は与えていないが,もし,(
x
0
x
0
x_(0) x_{0} x 0 ,
y
0
,
z
0
)
y
0
,
z
0
{:y_(0),z_(0)) \left.y_{0}, z_{0}\right) y 0 , z 0 ) で曲面
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) の接平面があったとするならば,(4)と (5) の直線はこの接平面上に乗っていることになるだろら.ところが 2 直線 (4),(5)が乗っている平面はただ 1 つしかなく, その平面の式 は
z
−
z
0
=
f
x
(
x
0
,
y
0
)
(
x
−
x
0
)
+
f
y
(
x
0
,
y
0
)
(
y
−
y
0
)
z
−
z
0
=
f
x
x
0
,
y
0
x
−
x
0
+
f
y
x
0
,
y
0
y
−
y
0
z-z_(0)=f_(x)(x_(0),y_(0))(x-x_(0))+f_(y)(x_(0),y_(0))(y-y_(0)) z-z_{0}=f_{x}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(x-x_{0}\right)+f_{y}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(y-y_{0}\right) z − z 0 = f x ( x 0 , y 0 ) ( x − x 0 ) + f y ( x 0 , y 0 ) ( y − y 0 )
となっているから,もし接平面があったとすれば,接平面の式は, この式で与えられなければならない,
z
0
=
f
(
x
0
,
y
0
)
z
0
=
f
x
0
,
y
0
z_(0)=f(x_(0),y_(0)) z_{0}=f\left(x_{0}, y_{0}\right) z 0 = f ( x 0 , y 0 ) だから, この式 はまた
z
=
f
(
x
0
,
y
0
)
+
f
x
(
x
0
,
y
0
)
(
x
−
x
0
)
+
f
y
(
x
0
,
y
0
)
(
y
−
y
0
)
z
=
f
x
0
,
y
0
+
f
x
x
0
,
y
0
x
−
x
0
+
f
y
x
0
,
y
0
y
−
y
0
z=f(x_(0),y_(0))+f_(x)(x_(0),y_(0))(x-x_(0))+f_(y)(x_(0),y_(0))(y-y_(0)) z=f\left(x_{0}, y_{0}\right)+f_{x}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(x-x_{0}\right)+f_{y}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(y-y_{0}\right) z = f ( x 0 , y 0 ) + f x ( x 0 , y 0 ) ( x − x 0 ) + f y ( x 0 , y 0 ) ( y − y 0 )
と書くことができる.
このことをあらかじめ頭に入れた上で次の定義を扣く.
定義
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) が
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) で偏微分可能であって, さらに
lim
x
→
x
0
y
→
y
0
f
(
x
,
y
)
−
{
f
(
x
0
,
y
0
)
+
f
x
(
x
0
,
y
0
)
(
x
−
x
0
)
+
f
y
(
x
0
,
y
0
)
(
y
−
y
0
)
}
(
x
−
x
0
)
2
+
(
y
−
y
0
)
2
(6)
=
0
lim
x
→
x
0
y
→
y
0
f
(
x
,
y
)
−
f
x
0
,
y
0
+
f
x
x
0
,
y
0
x
−
x
0
+
f
y
x
0
,
y
0
y
−
y
0
x
−
x
0
2
+
y
−
y
0
2
(6)
=
0
{:[lim_({:[x rarrx_(0)],[y rarry_(0)]:})(f(x,y)-{f(x_(0),y_(0))+f_(x)(x_(0),y_(0))(x-x_(0))+f_(y)(x_(0),y_(0))(y-y_(0))})/(sqrt((x-x_(0))^(2)+(y-y_(0))^(2)))],[(6)quad=0]:} \begin{align*}
& \lim _{\substack{x \rightarrow x_{0} \\
y \rightarrow y_{0}}} \frac{f(x, y)-\left\{f\left(x_{0}, y_{0}\right)+f_{x}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(x-x_{0}\right)+f_{y}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(y-y_{0}\right)\right\}}{\sqrt{\left(x-x_{0}\right)^{2}+\left(y-y_{0}\right)^{2}}} \\
& \quad=0 \tag{6}
\end{align*} lim x → x 0 y → y 0 f ( x , y ) − { f ( x 0 , y 0 ) + f x ( x 0 , y 0 ) ( x − x 0 ) + f y ( x 0 , y 0 ) ( y − y 0 ) } ( x − x 0 ) 2 + ( y − y 0 ) 2 (6) = 0
が成り立つとき,
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) は
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) で微分可能であるとい
ζ
ζ
zeta \zeta ζ .
中 1 変数関数
y
=
f
(
x
)
y
=
f
(
x
)
y=f(x) y=f(x) y = f ( x ) のとき,
x
0
て
゙
f
(
x
)
x
0
て
゙
f
(
x
)
x_(0)でf(x) x_{0} て ゙ ~ f(x) て ゙ x 0 て ゙ f ( x ) が微分可能である定義は
lim
x
→
x
0
f
(
x
)
−
f
(
x
0
)
x
−
x
0
=
f
′
(
x
0
)
lim
x
→
x
0
f
(
x
)
−
f
x
0
x
−
x
0
=
f
′
x
0
lim_(x rarrx_(0))(f(x)-f(x_(0)))/(x-x_(0))=f^(')(x_(0)) \lim _{x \rightarrow x_{0}} \frac{f(x)-f\left(x_{0}\right)}{x-x_{0}}=f^{\prime}\left(x_{0}\right) lim x → x 0 f ( x ) − f ( x 0 ) x − x 0 = f ′ ( x 0 )
すなわち
lim
x
→
x
0
f
(
x
)
−
{
f
(
x
0
)
+
f
′
(
x
0
)
(
x
−
x
0
)
}
x
−
x
0
=
0
lim
x
→
x
0
f
(
x
)
−
f
x
0
+
f
′
x
0
x
−
x
0
x
−
x
0
=
0
lim_(x rarrx_(0))(f(x)-{f(x_(0))+f^(')(x_(0))(x-x_(0))})/(x-x_(0))=0 \lim _{x \rightarrow x_{0}} \frac{f(x)-\left\{f\left(x_{0}\right)+f^{\prime}\left(x_{0}\right)\left(x-x_{0}\right)\right\}}{x-x_{0}}=0 lim x → x 0 f ( x ) − { f ( x 0 ) + f ′ ( x 0 ) ( x − x 0 ) } x − x 0 = 0
が成り立つことであったことを注意しておこう.ここで分子に現われてい る
f
(
x
0
)
+
f
′
(
x
0
)
(
x
−
x
0
)
f
x
0
+
f
′
x
0
x
−
x
0
f(x_(0))+f^(')(x_(0))(x-x_(0)) f\left(x_{0}\right)+f^{\prime}\left(x_{0}\right)\left(x-x_{0}\right) f ( x 0 ) + f ′ ( x 0 ) ( x − x 0 ) は接線の式を表わしており, 分母は
|
x
−
x
0
|
=
x
−
x
0
=
|x-x_(0)|= \left|x-x_{0}\right|= | x − x 0 | =
(
x
−
x
0
)
2
x
−
x
0
2
sqrt((x-x_(0))^(2)) \sqrt{\left(x-x_{0}\right)^{2}} ( x − x 0 ) 2 と書いても同じことである.このように書き直してみると, (6)が,接平面を想定した上での,1変数関数の微分可能性の自然の拡張 となっていることがわかるだろう。
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) が
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) で微分可能ならば,
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) は
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) で連続 となる。もら絶壁は現われない! このことは(6)の式を書き直し てみると
f
(
x
,
y
)
−
f
(
x
0
,
y
0
)
=
f
x
(
x
0
,
y
0
)
(
x
−
x
0
)
+
f
y
(
x
0
,
y
0
)
⋅
(
y
−
y
0
)
+
ε
1
ε
1
=
ε
(
x
−
x
0
)
2
+
(
y
−
y
0
)
2
f
(
x
,
y
)
−
f
x
0
,
y
0
=
f
x
x
0
,
y
0
x
−
x
0
+
f
y
x
0
,
y
0
⋅
y
−
y
0
+
ε
1
ε
1
=
ε
x
−
x
0
2
+
y
−
y
0
2
{:[f(x","y)-f(x_(0),y_(0))=f_(x)(x_(0),y_(0))(x-x_(0))+f_(y)(x_(0),y_(0))*(y-y_(0))+epsi_(1)],[epsi_(1)=epsisqrt((x-x_(0))^(2)+(y-y_(0))^(2))]:} \begin{aligned}
f(x, y)-f\left(x_{0}, y_{0}\right) & =f_{x}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(x-x_{0}\right)+f_{y}\left(x_{0}, y_{0}\right) \cdot\left(y-y_{0}\right)+\varepsilon_{1} \\
\varepsilon_{1} & =\varepsilon \sqrt{\left(x-x_{0}\right)^{2}+\left(y-y_{0}\right)^{2}}
\end{aligned} f ( x , y ) − f ( x 0 , y 0 ) = f x ( x 0 , y 0 ) ( x − x 0 ) + f y ( x 0 , y 0 ) ⋅ ( y − y 0 ) + ε 1 ε 1 = ε ( x − x 0 ) 2 + ( y − y 0 ) 2
ここで
x
→
x
0
,
y
→
y
0
x
→
x
0
,
y
→
y
0
x rarrx_(0),y rarry_(0) x \rightarrow x_{0}, y \rightarrow y_{0} x → x 0 , y → y 0 のとき,
ε
→
0
ε
→
0
epsi rarr0 \varepsilon \rightarrow 0 ε → 0 となり, したがってまた
ε
1
→
0
ε
1
→
0
epsi_(1)rarr0 \varepsilon_{1} \rightarrow 0 ε 1 → 0 となることからわかる。
また
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) が
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) で微分可能ならば,
x
y
x
y
xy x y x y -平面上で,
x
x
x x x 軸方向からみて
θ
θ
theta \theta θ 方向から曲面
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) を切るとき, この切り口の 曲線の
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) における接線の傾きは
f
x
(
x
0
,
y
0
)
cos
θ
+
f
y
(
x
0
,
y
0
)
sin
θ
f
x
x
0
,
y
0
cos
θ
+
f
y
x
0
,
y
0
sin
θ
f_(x)(x_(0),y_(0))cos theta+f_(y)(x_(0),y_(0))sin theta f_{x}\left(x_{0}, y_{0}\right) \cos \theta+f_{y}\left(x_{0}, y_{0}\right) \sin \theta f x ( x 0 , y 0 ) cos θ + f y ( x 0 , y 0 ) sin θ
で与えられる。このことは(6)の式で
x
=
x
0
+
r
cos
θ
,
y
=
y
0
+
r
sin
θ
x
=
x
0
+
r
cos
θ
,
y
=
y
0
+
r
sin
θ
x=x_(0)+r cos theta,quad y=y_(0)+r sin theta x=x_{0}+r \cos \theta, \quad y=y_{0}+r \sin \theta x = x 0 + r cos θ , y = y 0 + r sin θ
とおいて
r
→
0
r
→
0
r rarr0 r \rightarrow 0 r → 0 としてみるとよい.
P
P
P \mathrm{P} P の座標 :
(
x
0
+
r
cos
θ
,
y
0
+
r
sin
θ
)
x
0
+
r
cos
θ
,
y
0
+
r
sin
θ
(x_(0)+r cos theta,y_(0)+r sin theta) \left(x_{0}+r \cos \theta, y_{0}+r \sin \theta\right) ( x 0 + r cos θ , y 0 + r sin θ )
AB
=
f
(
x
0
,
y
0
)
−
f
(
x
0
+
r
cos
θ
,
y
0
+
r
sin
θ
)
AB
=
f
x
0
,
y
0
−
f
x
0
+
r
cos
θ
,
y
0
+
r
sin
θ
AB=f(x_(0),y_(0))-f(x_(0)+r cos theta,y_(0)+r sin theta) \mathrm{AB}=f\left(x_{0}, y_{0}\right)-f\left(x_{0}+r \cos \theta, y_{0}+r \sin \theta\right) AB = f ( x 0 , y 0 ) − f ( x 0 + r cos θ , y 0 + r sin θ )
ここで 2 の定義を与えておこう.
定義
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) が
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) で微分可能なとき,
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) を通 る平面
(7)
z
−
z
0
=
f
x
(
x
0
,
y
0
)
(
x
−
x
0
)
+
f
y
(
x
0
,
y
0
)
(
y
−
y
0
)
(7)
z
−
z
0
=
f
x
x
0
,
y
0
x
−
x
0
+
f
y
x
0
,
y
0
y
−
y
0
{:(7)z-z_(0)=f_(x)(x_(0),y_(0))(x-x_(0))+f_(y)(x_(0),y_(0))(y-y_(0)):} \begin{equation*}
z-z_{0}=f_{x}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(x-x_{0}\right)+f_{y}\left(x_{0}, y_{0}\right)\left(y-y_{0}\right) \tag{7}
\end{equation*} (7) z − z 0 = f x ( x 0 , y 0 ) ( x − x 0 ) + f y ( x 0 , y 0 ) ( y − y 0 )
を,
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) の
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) における接平面という.
この接平面の式をベクトルを用いて表わすため
x
−
x
0
=
(
x
−
x
0
,
y
−
y
0
,
z
−
z
0
)
n
=
(
f
x
(
x
0
,
y
0
)
,
f
y
(
x
0
,
y
0
)
,
−
1
)
x
−
x
0
=
x
−
x
0
,
y
−
y
0
,
z
−
z
0
n
=
f
x
x
0
,
y
0
,
f
y
x
0
,
y
0
,
−
1
{:[x-x_(0)=(x-x_(0),y-y_(0),z-z_(0))],[n=(f_(x)(x_(0),y_(0)),f_(y)(x_(0),y_(0)),-1)]:} \begin{aligned}
& \boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}_{0}=\left(x-x_{0}, y-y_{0}, z-z_{0}\right) \\
& \boldsymbol{n}=\left(f_{x}\left(x_{0}, y_{0}\right), f_{y}\left(x_{0}, y_{0}\right),-1\right)
\end{aligned} x − x 0 = ( x − x 0 , y − y 0 , z − z 0 ) n = ( f x ( x 0 , y 0 ) , f y ( x 0 , y 0 ) , − 1 )
とおくと,(7)は内積を用いて
(
x
−
x
0
,
n
)
=
0
x
−
x
0
,
n
=
0
(x-x_(0),n)=0 \left(\boldsymbol{x}-\boldsymbol{x}_{0}, \boldsymbol{n}\right)=0 ( x − x 0 , n ) = 0
と表わされる。
n
n
n \boldsymbol{n} n は接平面に直交する方向のベクトルを表わしてい る。
定義
n
n
n \boldsymbol{n} n を
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) の
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) における法線方向のベクト ルといら.
なお,曲面の
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) における接平面といらと,
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) の十分小さい範井では曲面は接平面の一方の側にあるように感じがちであ るが必ずしもそらではない。双曲放物面上の “鞍の中心点”で未き るそのよらな典型的な例を図で示しておいた。
C
∞
C
∞
C^(oo) \boldsymbol{C}^{\infty} C ∞ _級の関数
平面
R
2
R
2
R^(2) \boldsymbol{R}^{2} R 2 の領域
D
D
D D D 上で定義された関数
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) が,
D
D
D D D の各点 で偏微分可能で, 偏導関数
f
x
(
x
,
y
)
,
f
y
(
x
,
y
)
f
x
(
x
,
y
)
,
f
y
(
x
,
y
)
f_(x)(x,y),quadf_(y)(x,y) f_{x}(x, y), \quad f_{y}(x, y) f x ( x , y ) , f y ( x , y )
の命題が成り立つ。
C
1
C
1
C^(1) C^{1} C 1 -級の関数
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) は,
D
D
D D D の各点で微分可能である.
証明の考え方だけを述べておこう.(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
{:x_(0),y_(0)) \left.x_{0}, y_{0}\right) x 0 , y 0 ) を
D
D
D D D 内の 1 点とする. このとき
f
(
x
0
+
h
,
y
0
+
k
)
−
f
(
x
0
,
y
0
)
=
f
(
x
0
+
h
,
y
0
+
k
)
−
f
(
x
0
,
y
0
+
k
)
+
f
(
x
0
,
y
0
+
k
)
−
f
(
x
0
,
y
0
)
=
h
f
x
(
x
0
+
θ
1
h
,
y
0
+
k
)
+
k
f
y
(
x
0
,
y
0
+
θ
2
k
)
,
(
0
<
θ
1
,
θ
2
<
1
)
f
x
0
+
h
,
y
0
+
k
−
f
x
0
,
y
0
=
f
x
0
+
h
,
y
0
+
k
−
f
x
0
,
y
0
+
k
+
f
x
0
,
y
0
+
k
−
f
x
0
,
y
0
=
h
f
x
x
0
+
θ
1
h
,
y
0
+
k
+
k
f
y
x
0
,
y
0
+
θ
2
k
,
0
<
θ
1
,
θ
2
<
1
{:[f(x_(0)+h,y_(0)+k)-f(x_(0),y_(0))],[quad=f(x_(0)+h,y_(0)+k)-f(x_(0),y_(0)+k)+f(x_(0),y_(0)+k)-f(x_(0),y_(0))],[quad=hf_(x)(x_(0)+theta_(1)h,y_(0)+k)+kf_(y)(x_(0),y_(0)+theta_(2)k)","quad(0 < theta_(1),theta_(2) < 1)]:} \begin{aligned}
& f\left(x_{0}+h, y_{0}+k\right)-f\left(x_{0}, y_{0}\right) \\
& \quad=f\left(x_{0}+h, y_{0}+k\right)-f\left(x_{0}, y_{0}+k\right)+f\left(x_{0}, y_{0}+k\right)-f\left(x_{0}, y_{0}\right) \\
& \quad=h f_{x}\left(x_{0}+\theta_{1} h, y_{0}+k\right)+k f_{y}\left(x_{0}, y_{0}+\theta_{2} k\right), \quad\left(0<\theta_{1}, \theta_{2}<1\right)
\end{aligned} f ( x 0 + h , y 0 + k ) − f ( x 0 , y 0 ) = f ( x 0 + h , y 0 + k ) − f ( x 0 , y 0 + k ) + f ( x 0 , y 0 + k ) − f ( x 0 , y 0 ) = h f x ( x 0 + θ 1 h , y 0 + k ) + k f y ( x 0 , y 0 + θ 2 k ) , ( 0 < θ 1 , θ 2 < 1 )
となる。2 番目の式から 3 番目の式へ移るとき, 変数
x
x
x x x , 変数
y
y
y y y そ れぞれに対して平均値の定理を用いている.
f
x
,
f
y
f
x
,
f
y
f_(x),f_(y) f_{x}, f_{y} f x , f y の連続性から, この最後の式と
f
x
(
x
0
,
y
0
)
h
+
f
y
(
x
0
,
y
0
)
k
f
x
x
0
,
y
0
h
+
f
y
x
0
,
y
0
k
f_(x)(x_(0),y_(0))h+f_(y)(x_(0),y_(0))k f_{x}\left(x_{0}, y_{0}\right) h+f_{y}\left(x_{0}, y_{0}\right) k f x ( x 0 , y 0 ) h + f y ( x 0 , y 0 ) k
との差は,
h
2
+
k
2
h
2
+
k
2
sqrt(h^(2)+k^(2)) \sqrt{h^{2}+k^{2}} h 2 + k 2 と比べてもっと速く 0 に近づいている(高位の 無限小!)ことがわかる. 微分可能性の定義(6)と見比べるためには
x
=
x
0
+
h
,
y
=
y
0
+
k
x
=
x
0
+
h
,
y
=
y
0
+
k
x=x_(0)+h,y=y_(0)+k x=x_{0}+h, y=y_{0}+k x = x 0 + h , y = y 0 + k と打いてみるとよい.
C
1
C
1
C^(1) C^{1} C 1 -級の関数
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) に対しては, 曲面
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) の各点で接平面が接している。そして接平面の式 (7)を見ると, 接点
(
x
0
,
y
0
)
x
0
,
y
0
(x_(0),y_(0)) \left(x_{0}, y_{0}\right) ( x 0 , y 0 ) が 変化すると,それに応じてその係数
f
x
(
x
0
,
y
0
)
,
f
y
(
x
0
,
y
0
)
f
x
x
0
,
y
0
,
f
y
x
0
,
y
0
f_(x)(x_(0),y_(0)),f_(y)(x_(0),y_(0)) f_{x}\left(x_{0}, y_{0}\right), f_{y}\left(x_{0}, y_{0}\right) f x ( x 0 , y 0 ) , f y ( x 0 , y 0 ) が連続的 に変化していくことになる. したがって幾何学的なイメージとして は,
C
1
C
1
C^(1) C^{1} C 1 -級の関数の表わす曲面では, 曲面上で接平面が連続的に大 きく,また小さくらねりながら変化していくことになる。接平面は, いわば高波の間をかいくぐって波面をすべっていくサーフィンのボ 一ドのよらに,曲面の上を動いていく。
曲面の上を連続的に変化していくこの接平面の動きを,どのよう に捉え,そこから曲面の形状に関する情報をどのように引き出すか といらことが,実は曲面論にとってもっとも主要な問題となってく るのである.
1 変数関数のときは, 接線の変化する模様は 2 階導関数
f
′
′
(
x
)
f
′
′
(
x
)
f^('')(x) f^{\prime \prime}(x) f ′ ′ ( x ) に よって捉えられた。それは速度の変化は加速度であるとひとことで いえるよらなことだった。曲面に対してはもはやそのような単純な 状況を設定することを期待するわけにはいかない。しかしいずれに しても,接平面の変化を調べるためには,
C
1
C
1
C^(1) C^{1} C 1 -級の関数
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y )
に対して,
f
x
(
x
,
y
)
,
f
y
(
x
,
y
)
f
x
(
x
,
y
)
,
f
y
(
x
,
y
)
f_(x)(x,y),f_(y)(x,y) f_{x}(x, y), f_{y}(x, y) f x ( x , y ) , f y ( x , y ) の微分を用意しておく必要があるだろ ら. そのため次の定義をおく。
定義
C
1
C
1
C^(1) C^{1} C 1 - 級の関数
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) に対し, その偏導関数
f
x
(
x
,
y
)
,
f
y
(
x
,
y
)
f
x
(
x
,
y
)
,
f
y
(
x
,
y
)
f_(x)(x,y),f_(y)(x,y) f_{x}(x, y), f_{y}(x, y) f x ( x , y ) , f y ( x , y ) が
C
1
C
1
C^(1) C^{1} C 1 -級の関数となるとき,
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) を
C
2
−
級
C
2
−
級
C^(2-" 級 ") \boldsymbol{C}^{2-\text { 級 }} 級 C 2 − 級 の関数という.
すなわち
C
2
C
2
C^(2) C^{2} C 2 -級の関数
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) に対しては
f
x
の偏導関数 :
f
x
x
=
∂
∂
x
(
∂
f
∂
x
)
,
f
x
y
=
∂
∂
y
(
∂
f
∂
x
)
f
y
の偏導関数
:
f
y
x
=
∂
∂
x
(
∂
f
∂
y
)
,
f
y
y
=
∂
∂
y
(
∂
f
∂
y
)
f
x
の偏導関数 :
f
x
x
=
∂
∂
x
∂
f
∂
x
,
f
x
y
=
∂
∂
y
∂
f
∂
x
f
y
の偏導関数
:
f
y
x
=
∂
∂
x
∂
f
∂
y
,
f
y
y
=
∂
∂
y
∂
f
∂
y
{:[f_(x)" の偏導関数 : "f_(xx)=(del)/(del x)((del f)/(del x))",",f_(xy)=(del)/(del y)((del f)/(del x))],[f_(y)" の偏導関数 ":f_(yx)=(del)/(del x)((del f)/(del y))",",f_(yy)=(del)/(del y)((del f)/(del y))]:} \begin{array}{ll}
f_{x} \text { の偏導関数 : } f_{x x}=\frac{\partial}{\partial x}\left(\frac{\partial f}{\partial x}\right), & f_{x y}=\frac{\partial}{\partial y}\left(\frac{\partial f}{\partial x}\right) \\
f_{y} \text { の偏導関数 }: f_{y x}=\frac{\partial}{\partial x}\left(\frac{\partial f}{\partial y}\right), & f_{y y}=\frac{\partial}{\partial y}\left(\frac{\partial f}{\partial y}\right)
\end{array} の 偏 導 関 数 の 偏 導 関 数 f x の偏導関数 : f x x = ∂ ∂ x ( ∂ f ∂ x ) , f x y = ∂ ∂ y ( ∂ f ∂ x ) f y の偏導関数 : f y x = ∂ ∂ x ( ∂ f ∂ y ) , f y y = ∂ ∂ y ( ∂ f ∂ y )
が存在して,D上連続な関数となる。ところがこのときあまり明 らかとはいえない次の命題が成り立つのである。
f
x
y
(
x
,
y
)
=
f
y
x
(
x
,
y
)
f
x
y
(
x
,
y
)
=
f
y
x
(
x
,
y
)
f_(xy)(x,y)=f_(yx)(x,y) f_{x y}(x, y)=f_{y x}(x, y) f x y ( x , y ) = f y x ( x , y )
が成り立つ。
この命題の証明はここでは省略する。たとえば高木貞治『解析概論』(岩波書店)第 2 章を参照していただきたい. この命題のおかげ で,
C
2
C
2
C^(2) C^{2} C 2 -級の関数
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) に対して考慮すべき “ 2 階の偏導関数” は
∂
2
f
∂
x
2
(
=
f
x
x
)
,
∂
2
f
∂
x
∂
y
(
=
f
x
y
)
,
∂
2
f
∂
y
2
(
=
f
y
y
)
∂
2
f
∂
x
2
=
f
x
x
,
∂
2
f
∂
x
∂
y
=
f
x
y
,
∂
2
f
∂
y
2
=
f
y
y
(del^(2)f)/(delx^(2))(=f_(xx)),quad(del^(2)f)/(del x del y)(=f_(xy)),quad(del^(2)f)/(dely^(2))(=f_(yy)) \frac{\partial^{2} f}{\partial x^{2}}\left(=f_{x x}\right), \quad \frac{\partial^{2} f}{\partial x \partial y}\left(=f_{x y}\right), \quad \frac{\partial^{2} f}{\partial y^{2}}\left(=f_{y y}\right) ∂ 2 f ∂ x 2 ( = f x x ) , ∂ 2 f ∂ x ∂ y ( = f x y ) , ∂ 2 f ∂ y 2 ( = f y y )
の 3 つとなる.
曲面論を展開する立場からいえば,
C
2
C
2
C^(2) C^{2} C 2 -級の関数を考えておくと 大体十分なのであるが,もら少し一般的な立場に立つときには,
C
∞
C
∞
C^(oo) C^{\infty} C ∞ -級の関数まで考えておいた方が理論全体が見通しがよくなる。
C
∞
C
∞
C^(oo) C^{\infty} C ∞ -級の関数
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) とは何回でも偏微分ができて, そうして得ら れた偏導関数がすべて連続となっているような関数である。上の命題を繰り返して適用すると,
C
∞
C
∞
C^(oo) C^{\infty} C ∞ -級の関数に対しては,
r
r
r r r 階の偏導関数は
r
+
1
r
+
1
r+1 r+1 r + 1 個あって,それらは
∂
r
f
∂
x
s
∂
y
t
(
s
+
t
=
r
,
s
≧
0
,
t
≧
0
)
∂
r
f
∂
x
s
∂
y
t
(
s
+
t
=
r
,
s
≧
0
,
t
≧
0
)
(del^(r)f)/(delx^(s)dely^(t))quad(s+t=r,quad s >= 0,quad t >= 0) \frac{\partial^{r} f}{\partial x^{s} \partial y^{t}} \quad(s+t=r, \quad s \geqq 0, \quad t \geqq 0) ∂ r f ∂ x s ∂ y t ( s + t = r , s ≧ 0 , t ≧ 0 )
(
x
x
x x x について
s
s
s s s 回,
y
y
y y y について
t
t
t t t 回偏微分したもの)として表わされ ることがわかる。これらの偏導関数はすべて連続と仮定しているの である.
これからは私たちは, 2 変数の関数というときには,
C
∞
C
∞
C^(oo) C^{\infty} C ∞ -級の関数だけを考えることにしょう。
極値をとる場所
2 階の偏導関数を用いても, ここから直ちに曲面の接平面の変化 を測って,曲面の形を示す量を取り出すといらわけにはいかない. 2 階の偏導関数が曲面の形とどれだけ結びついているかは, そらわ かりやすいことではないのである。そのことはたとえば
C
2
C
2
C^(2) C^{2} C 2 -級関数 に対して成り立つ基本的な関係
f
x
y
=
f
y
x
f
x
y
=
f
y
x
f_(xy)=f_(yx) f_{x y}=f_{y x} f x y = f y x が, 一体, 曲面の形につい て何を示しているのか判然としないことからも察することができる.
しかし曲面が極値をとる場所—山の頂き(極大値)と谷底(極小値)となる場所—は,2 階の偏導関数からかなりよい情報を得る ことができる。それは次のよらにまとめられる。
領域
D
D
D D D 上で定義された 2 変数の関数
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) に対し,
D
D
D D D 内の 1 点
(
a
,
b
)
(
a
,
b
)
(a,b) (a, b) ( a , b ) で
f
x
(
a
,
b
)
=
f
y
(
a
,
b
)
=
0
f
x
(
a
,
b
)
=
f
y
(
a
,
b
)
=
0
f_(x)(a,b)=f_(y)(a,b)=0 f_{x}(a, b)=f_{y}(a, b)=0 f x ( a , b ) = f y ( a , b ) = 0 が成り立ったとする. このとき次の 3 つの場合をわけて考える:
( i )
f
x
y
(
a
,
b
)
2
−
f
x
x
(
a
,
b
)
f
y
y
(
a
,
b
)
<
0
f
x
y
(
a
,
b
)
2
−
f
x
x
(
a
,
b
)
f
y
y
(
a
,
b
)
<
0
f_(xy)(a,b)^(2)-f_(xx)(a,b)f_(yy)(a,b) < 0 f_{x y}(a, b)^{2}-f_{x x}(a, b) f_{y y}(a, b)<0 f x y ( a , b ) 2 − f x x ( a , b ) f y y ( a , b ) < 0
(ii)
f
x
y
(
a
,
b
)
2
−
f
x
x
(
a
,
b
)
f
y
y
(
a
,
b
)
>
0
f
x
y
(
a
,
b
)
2
−
f
x
x
(
a
,
b
)
f
y
y
(
a
,
b
)
>
0
f_(xy)(a,b)^(2)-f_(xx)(a,b)f_(yy)(a,b) > 0 f_{x y}(a, b)^{2}-f_{x x}(a, b) f_{y y}(a, b)>0 f x y ( a , b ) 2 − f x x ( a , b ) f y y ( a , b ) > 0
(iii)
f
x
y
(
a
,
b
)
2
−
f
x
x
(
a
,
b
)
f
y
y
(
a
,
b
)
=
0
f
x
y
(
a
,
b
)
2
−
f
x
x
(
a
,
b
)
f
y
y
(
a
,
b
)
=
0
f_(xy)(a,b)^(2)-f_(xx)(a,b)f_(yy)(a,b)=0 f_{x y}(a, b)^{2}-f_{x x}(a, b) f_{y y}(a, b)=0 f x y ( a , b ) 2 − f x x ( a , b ) f y y ( a , b ) = 0
(i)のときは
f
x
x
(
a
,
b
)
>
0
ならば
極小値
f
x
x
(
a
,
b
)
<
0
ならば
極大値
f
x
x
(
a
,
b
)
>
0
ならば
極小値
f
x
x
(
a
,
b
)
<
0
ならば
極大値
{:[f_(xx)(a","b) > 0," ならば "," 極小値 "],[f_(xx)(a","b) < 0," ならば "," 極大値 "]:} \begin{array}{lll}
f_{x x}(a, b)>0 & \text { ならば } & \text { 極小値 } \\
f_{x x}(a, b)<0 & \text { ならば } & \text { 極大値 }
\end{array} な ら ば 極 小 値 な ら ば 極 大 値 f x x ( a , b ) > 0 ならば 極小値 f x x ( a , b ) < 0 ならば 極大値
(ii)のときは,
(
a
,
b
)
(
a
,
b
)
(a,b) (a, b) ( a , b ) で極小値も極大値もとらない.
(iii)のときは,
(
a
,
b
)
(
a
,
b
)
(a,b) (a, b) ( a , b ) で極値をとるときもあるし, とらないと
きもある(どちらの場合になるかはこれだけからは判定できな い).
このことを示すには, 2 変数の関数に対してもテイラーの定理が 成り立つことを用いる (問題[3]). ティラーの定理から次の近似式 が導かれる。
f
(
a
+
h
,
b
+
k
)
≑
f
(
a
,
b
)
+
f
x
(
a
,
b
)
h
+
f
y
(
a
,
b
)
k
+
1
2
{
f
x
x
(
a
,
b
)
h
2
+
2
f
x
y
(
a
,
b
)
h
k
+
f
y
y
(
a
,
b
)
k
2
}
f
(
a
+
h
,
b
+
k
)
≑
f
(
a
,
b
)
+
f
x
(
a
,
b
)
h
+
f
y
(
a
,
b
)
k
+
1
2
f
x
x
(
a
,
b
)
h
2
+
2
f
x
y
(
a
,
b
)
h
k
+
f
y
y
(
a
,
b
)
k
2
{:[f(a+h","b+k)≑f(a","b)+f_(x)(a","b)h+f_(y)(a","b)k],[+(1)/(2){f_(xx)(a,b)h^(2)+2f_(xy)(a,b)hk+f_(yy)(a,b)k^(2)}]:} \begin{aligned}
f(a+h, b+k) \doteqdot & f(a, b)+f_{x}(a, b) h+f_{y}(a, b) k \\
& +\frac{1}{2}\left\{f_{x x}(a, b) h^{2}+2 f_{x y}(a, b) h k+f_{y y}(a, b) k^{2}\right\}
\end{aligned} f ( a + h , b + k ) ≑ f ( a , b ) + f x ( a , b ) h + f y ( a , b ) k + 1 2 { f x x ( a , b ) h 2 + 2 f x y ( a , b ) h k + f y y ( a , b ) k 2 }
いまの場合
f
x
(
a
,
b
)
=
f
y
(
a
,
b
)
=
0
f
x
(
a
,
b
)
=
f
y
(
a
,
b
)
=
0
f_(x)(a,b)=f_(y)(a,b)=0 f_{x}(a, b)=f_{y}(a, b)=0 f x ( a , b ) = f y ( a , b ) = 0 を仮定していたから, たとえば
k
k
k k k #0のときには
f
(
a
+
h
,
b
+
k
)
≑
f
(
a
,
b
)
+
k
2
2
{
f
x
x
(
a
,
b
)
(
h
k
)
2
+
2
f
x
y
(
a
,
b
)
(
h
k
)
+
f
y
y
(
a
,
b
)
}
f
(
a
+
h
,
b
+
k
)
≑
f
(
a
,
b
)
+
k
2
2
f
x
x
(
a
,
b
)
h
k
2
+
2
f
x
y
(
a
,
b
)
h
k
+
f
y
y
(
a
,
b
)
{:[f(a+h","b+k)≑f(a","b)+(k^(2))/(2){f_(xx)(a,b)((h)/(k))^(2):}],[{:+2f_(xy)(a,b)((h)/(k))+f_(yy)(a,b)}]:} \begin{aligned}
f(a+h, b+k) \doteqdot & f(a, b)+\frac{k^{2}}{2}\left\{f_{x x}(a, b)\left(\frac{h}{k}\right)^{2}\right. \\
& \left.+2 f_{x y}(a, b)\left(\frac{h}{k}\right)+f_{y y}(a, b)\right\}
\end{aligned} f ( a + h , b + k ) ≑ f ( a , b ) + k 2 2 { f x x ( a , b ) ( h k ) 2 + 2 f x y ( a , b ) ( h k ) + f y y ( a , b ) }
に注目すると,この 2 次式の判別式が負で,
f
x
x
(
a
,
b
)
>
0
f
x
x
(
a
,
b
)
>
0
f_(xx)(a,b) > 0 f_{x x}(a, b)>0 f x x ( a , b ) > 0 ならば {} の中は正となり,
f
(
a
+
h
,
b
+
k
)
>
f
(
a
,
b
)
f
(
a
+
h
,
b
+
k
)
>
f
(
a
,
b
)
f(a+h,b+k) > f(a,b) f(a+h, b+k)>f(a, b) f ( a + h , b + k ) > f ( a , b ) が結論される. す なわち,
h
h
h h h と
k
k
k k k が十分小さいときは
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) は
(
a
,
b
)
(
a
,
b
)
(a,b) (a, b) ( a , b ) で極小値をと る.また
f
x
x
(
a
,
b
)
<
0
f
x
x
(
a
,
b
)
<
0
f_(xx)(a,b) < 0 f_{x x}(a, b)<0 f x x ( a , b ) < 0 ならば極大値をとる. これが(i)の場合の結果である。な扣(i)の条件から
f
x
x
(
a
,
b
)
f
y
y
(
a
,
b
)
>
0
f
x
x
(
a
,
b
)
f
y
y
(
a
,
b
)
>
0
f_(xx)(a,b)f_(yy)(a,b) > 0 f_{x x}(a, b) f_{y y}(a, b)>0 f x x ( a , b ) f y y ( a , b ) > 0 であり,
f
x
x
f
x
x
f_(xx) f_{x x} f x x と
f
y
y
f
y
y
f_(yy) f_{y y} f y y の
(
a
,
b
)
(
a
,
b
)
(a,b) (a, b) ( a , b ) における符号は一致していることを注意しておこう.
(ii)の場合は {} の中の判別式が正の場合であって,
h
k
h
k
(h)/(k) \frac{h}{k} h k の値に よって{\
の中は正になったり,負になったりする. } h, k Extra close brace or missing open brace Extra close brace or missing open brace はいく らでも小さくとれるから,
h
h
h h h と
k
k
k k k の比の値によって
f
(
a
+
h
,
b
+
k
)
f
(
a
+
h
,
b
+
k
)
f(a+h,b+k) f(a+h, b+k) f ( a + h , b + k )
>
f
(
a
,
b
)
>
f
(
a
,
b
)
> f(a,b) >f(a, b) > f ( a , b ) となったり,
f
(
a
+
h
,
b
+
k
)
<
f
(
a
,
b
)
f
(
a
+
h
,
b
+
k
)
<
f
(
a
,
b
)
f(a+h,b+k) < f(a,b) f(a+h, b+k)<f(a, b) f ( a + h , b + k ) < f ( a , b ) になったりする. したがって
(
a
,
b
)
(
a
,
b
)
(a,b) (a, b) ( a , b ) で極値をとらない. 双曲放物面
z
=
x
2
−
y
2
z
=
x
2
−
y
2
z=x^(2)-y^(2) z=x^{2}-y^{2} z = x 2 − y 2 の原点 がこの場合になっている.
(iii) の場合はたとえば
x
3
+
y
3
x
3
+
y
3
x^(3)+y^(3) x^{3}+y^{3} x 3 + y 3 や
x
4
+
y
4
x
4
+
y
4
x^(4)+y^(4) x^{4}+y^{4} x 4 + y 4 のとき原点で起きる状況 である。これらの関数は, 原点で 1 階と 2 階の偏導関数の値はすべ て0となる. たとえば
f
(
x
,
y
)
=
x
3
+
y
3
f
(
x
,
y
)
=
x
3
+
y
3
f(x,y)=x^(3)+y^(3) f(x, y)=x^{3}+y^{3} f ( x , y ) = x 3 + y 3 のときは,
f
x
=
3
x
2
,
f
y
=
3
y
2
f
x
=
3
x
2
,
f
y
=
3
y
2
f_(x)=3x^(2),f_(y)=3y^(2) f_{x}=3 x^{2}, f_{y}=3 y^{2} f x = 3 x 2 , f y = 3 y 2 ,
f
x
x
=
6
x
,
f
x
y
=
0
,
f
y
y
=
6
y
f
x
x
=
6
x
,
f
x
y
=
0
,
f
y
y
=
6
y
f_(xx)=6x,f_(xy)=0,f_(yy)=6y f_{x x}=6 x, f_{x y}=0, f_{y y}=6 y f x x = 6 x , f x y = 0 , f y y = 6 y だから,
x
=
y
=
0
x
=
y
=
0
x=y=0 x=y=0 x = y = 0 のとき, これらはすべて 0 となる。しかし
x
3
+
y
3
x
3
+
y
3
x^(3)+y^(3) x^{3}+y^{3} x 3 + y 3 は原点で極値をとらないが,
x
4
+
y
4
x
4
+
y
4
x^(4)+y^(4) x^{4}+y^{4} x 4 + y 4 は原点 で極小値をとり,状況は一定していない。
平面曲線の曲率
曲面を調べる最初の手がかりはオイラーによって与えられた。オ イラーは接平面に直交する平面で曲面を切ったときの切り口の曲線 の曲率に注目したのである。その結果については水曜日に述べるが, その前に平面上の曲線の曲率について述べておく必要がある.
曲率は曲線の 1 点の近くに打ける曲線の曲がり方の度合を, 円弧 の曲がり方と比較して測る量である。まずその感じをつかむために,曲線上の 1 点
P
P
P \mathrm{P} P のところで,“できるだけよく”曲線に接する円を 描いた図を眺めてみよう。
明らかに左から右へ進むにつれて, 点
P
P
P \mathrm{P} P たける曲線の曲がり 方の度合は減少してきている。(この図を左から右へ見ていくと,大空を飛ぶ鳥が羽をしだいに広げていくよらに見えるかもしれな い.) 曲率を,字で示されているとおり,曲線の曲がる率を測ると 考えれば,左の方が曲率が大きく,右へ行くほど曲率は小さくなっ ていると考えるのが妥当だろち。一方,曲線の曲がり方を測るため に用いられている円の半径は, 左から右へ進むにつれて逆に大きく なっている。したがって, 曲線の点
P
P
P \mathrm{P} P たける曲率としては, 点 Pで“できるだけよく”曲線に接する円の半径を
r
r
r r r としたとき,半径の逆数
1
r
1
r
(1)/(r) \frac{1}{r} 1 r を曲率とすることが適当と考えられてくる. もしもこ れを定義とすると,上の図で一番左は半径が
0.1
cm
0.1
cm
0.1cm 0.1 \mathrm{~cm} 0.1 cm の円, 1 番右
は半径が
1.15
cm
1.15
cm
1.15cm 1.15 \mathrm{~cm} 1.15 cm の円が接しているから, (単位を無視して)左の曲線の点
P
P
P \mathrm{P} P におけ曲率を 1 とすれば, 右の曲線の点
P
P
P \mathrm{P} P たける曲率は
10
115
≑
0.087
10
115
≑
0.087
(10)/(115)≑0.087 \frac{10}{115} \doteqdot 0.087 10 115 ≑ 0.087 となる.
このことを前おきとして,曲率の定義を述べていくことにしよう. まず座標平面上にある曲線とは
(8)
x
=
x
(
t
)
,
y
=
y
(
t
)
(8)
x
=
x
(
t
)
,
y
=
y
(
t
)
{:(8)x=x(t)","quad y=y(t):} \begin{equation*}
x=x(t), \quad y=y(t) \tag{8}
\end{equation*} (8) x = x ( t ) , y = y ( t )
とパラメータ
t
t
t t t によって表わされる点の軌跡のことである. ここで b,
x
(
t
)
,
y
(
t
)
x
(
t
)
,
y
(
t
)
x(t),y(t) x(t), y(t) x ( t ) , y ( t ) は
t
t
t t t について
C
∞
C
∞
C^(oo) C^{\infty} C ∞ _級の関数だけを取り扱らことにす る。もっともパラメータ
t
t
t t t が動いても
x
(
t
)
,
y
(
t
)
x
(
t
)
,
y
(
t
)
x(t),y(t) x(t), y(t) x ( t ) , y ( t ) が少しも変化しな いよらでは(時間がたっても駐車場で車が止まっているような状況 を考えるとよい),
t
t
t t t の変化から曲線が変化していく様子が読みと れないので,曲線(8)に対して
|
x
′
(
t
)
|
2
+
|
y
′
(
t
)
|
2
≠
0
x
′
(
t
)
2
+
y
′
(
t
)
2
≠
0
|x^(')(t)|^(2)+|y^(')(t)|^(2)!=0 \left|x^{\prime}(t)\right|^{2}+\left|y^{\prime}(t)\right|^{2} \neq 0 | x ′ ( t ) | 2 + | y ′ ( t ) | 2 ≠ 0
といら条件をつけておく。この条件があると, 各
t
t
t t t で
x
′
(
t
)
,
y
′
(
t
)
x
′
(
t
)
,
y
′
(
t
)
x^(')(t),y^(')(t) x^{\prime}(t), y^{\prime}(t) x ′ ( t ) , y ′ ( t ) のいずれか少なくとも 1 つは 0 でないから,
t
t
t t t が変化すると,
x
(
t
)
,
y
(
t
)
x
(
t
)
,
y
(
t
)
x(t),y(t) x(t), y(t) x ( t ) , y ( t ) のどちらかは必ず変化し,したがって,
(
x
(
t
)
,
y
(
t
)
)
(
x
(
t
)
,
y
(
t
)
)
(x(t),y(t)) (x(t), y(t)) ( x ( t ) , y ( t ) ) は 曲線上の動点を表わすことになる。この条件をみたす曲線を正則な 曲線といら。
正則な曲線
C
C
C C C 上の 1 点
P
P
P \mathrm{P} P を考えることにしよう.P の近くにあ る
C
C
C \mathrm{C} C 上の点
Q
,
R
Q
,
R
Q,R \mathrm{Q}, \mathrm{R} Q , R をると,一般的な状況の下では 3 点
P
,
Q
,
R
P
,
Q
,
R
P,Q,R \mathrm{P}, \mathrm{Q}, \mathrm{R} P , Q , R を 通る円が決まる (
R
,
Q
,
R
R
,
Q
,
R
R,Q,R \mathrm{R}, \mathrm{Q}, \mathrm{R} R , Q , R が一直線上にあるときには,もちろん円 は書けないが,このときはここでは例外的な場合であると考える)。 Q, Rを Pに近づけると,この円の中心と半径は,一般にはしだい に1つの決まった円の中心と半径へと近づいてくる(このことの厳密な証明はここでは省略する)。このようにして
Q
,
R
→
P
Q
,
R
→
P
Q,RrarrP \mathrm{Q}, \mathrm{R} \rightarrow \mathrm{P} Q , R → P のとき,
P
P
P \mathrm{P} P に接する円が決まってくる。この円の中心は
P
P
P \mathrm{P} P を通る
C
C
C C C の法線上にあることが確かめられる。この円が前に “できるだけよく”接
曲率円といい,曲率円の半径を曲率半径といら。
この曲率半径は, 曲線
C
C
C C C の変曲点以外のところでは定義されて, その値は
(9)
(
x
′
(
t
)
2
+
y
′
(
t
)
)
3
2
|
x
′
(
t
)
y
′
′
(
t
)
−
x
′
′
(
t
)
y
′
(
t
)
|
(9)
x
′
(
t
)
2
+
y
′
(
t
)
3
2
x
′
(
t
)
y
′
′
(
t
)
−
x
′
′
(
t
)
y
′
(
t
)
{:(9)((x^(')(t)^(2)+y^(')(t))^((3)/(2)))/(|x^(')(t)y^('')(t)-x^('')(t)y^(')(t)|):} \begin{equation*}
\frac{\left(x^{\prime}(t)^{2}+y^{\prime}(t)\right)^{\frac{3}{2}}}{\left|x^{\prime}(t) y^{\prime \prime}(t)-x^{\prime \prime}(t) y^{\prime}(t)\right|} \tag{9}
\end{equation*} (9) ( x ′ ( t ) 2 + y ′ ( t ) ) 3 2 | x ′ ( t ) y ′ ′ ( t ) − x ′ ′ ( t ) y ′ ( t ) |
となる。(変曲点のところでは分母は 0 となる.このとき曲率半径 は といらこともある).
』 “できるだけよく”接すると書いたことを数学的にいえば次のように なる。曲率円の式を
(
x
−
a
)
2
+
(
y
−
b
)
2
−
r
2
=
0
(
x
−
a
)
2
+
(
y
−
b
)
2
−
r
2
=
0
(x-a)^(2)+(y-b)^(2)-r^(2)=0 (x-a)^{2}+(y-b)^{2}-r^{2}=0 ( x − a ) 2 + ( y − b ) 2 − r 2 = 0
とする.このとき
φ
(
t
)
=
(
x
(
t
)
−
a
)
2
+
(
y
(
t
)
−
b
)
2
−
r
2
φ
(
t
)
=
(
x
(
t
)
−
a
)
2
+
(
y
(
t
)
−
b
)
2
−
r
2
varphi(t)=(x(t)-a)^(2)+(y(t)-b)^(2)-r^(2) \varphi(t)=(x(t)-a)^{2}+(y(t)-b)^{2}-r^{2} φ ( t ) = ( x ( t ) − a ) 2 + ( y ( t ) − b ) 2 − r 2
とおくと,
φ
(
t
)
φ
(
t
)
varphi(t) \varphi(t) φ ( t ) は曲線
C
C
C C C 上の点
(
x
(
t
)
,
y
(
t
)
)
(
x
(
t
)
,
y
(
t
)
)
(x(t),y(t)) (x(t), y(t)) ( x ( t ) , y ( t ) ) が円周からどれだけ隔たっ ているかを示す関数になっている.
P
=
(
x
(
t
0
)
,
y
(
t
0
)
)
P
=
x
t
0
,
y
t
0
P=(x(t_(0)),y(t_(0))) \mathrm{P}=\left(x\left(t_{0}\right), y\left(t_{0}\right)\right) P = ( x ( t 0 ) , y ( t 0 ) ) とすると, 実は
φ
(
t
0
)
=
φ
′
(
t
0
)
=
φ
′
′
(
t
0
)
=
0
φ
t
0
=
φ
′
t
0
=
φ
′
′
t
0
=
0
varphi(t_(0))=varphi^(')(t_(0))=varphi^('')(t_(0))=0 \varphi\left(t_{0}\right)=\varphi^{\prime}\left(t_{0}\right)=\varphi^{\prime \prime}\left(t_{0}\right)=0 φ ( t 0 ) = φ ′ ( t 0 ) = φ ′ ′ ( t 0 ) = 0
が成り立つのである。
φ
(
t
0
)
=
0
φ
t
0
=
0
varphi(t_(0))=0 \varphi\left(t_{0}\right)=0 φ ( t 0 ) = 0 は点
P
P
P \mathrm{P} P が曲率円にあること,
φ
′
(
t
0
)
φ
′
t
0
varphi^(')(t_(0)) \varphi^{\prime}\left(t_{0}\right) φ ′ ( t 0 ) は点
P
P
P \mathrm{P} P で曲率円が
C
C
C C C に接すること,
φ
′
′
(
t
0
)
=
0
φ
′
′
t
0
=
0
varphi^('')(t_(0))=0 \varphi^{\prime \prime}\left(t_{0}\right)=0 φ ′ ′ ( t 0 ) = 0 は点
P
P
P \mathrm{P} P で曲率円と
C
C
C C C の接線の 変化する割合 (加速度!)が同じであることを示している.この事実を曲率円は点
P
て
゙
C
2
P
て
゙
C
2
PでC2 \mathrm{P} て ゙ ~ C 2 て ゙ P て ゙ C 2 次の接触をするとい5.
いまむでの説明で,曲線の曲がり工合を曲線に接する円によって 測るということの直観的な感じはつかめたと思ら. 前の説明にした がえば, 曲率半径 (9)の逆数を曲率といえばよいようであるが, 曲率の一般的な考察では曲線の向きに関係する曲率の符号も必要にな る. そのため変曲点の場合も含めて成り立つような, 曲率の一般的 な定義を改めて与えることにしよう。
こんどの曲率の定義で出発点となるのは, 半径
r
r
r r r の円で, 円弧の 長さ
s
s
s s s と中心角
θ
θ
theta \theta θ の間に成り立つ基本的な関係
s
=
r
θ
s
=
r
θ
s=r theta s=r \theta s = r θ
である.この式から円の “曲率”
1
r
1
r
(1)/(r) \frac{1}{r} 1 r は
(10)
1
r
=
θ
s
(10)
1
r
=
θ
s
{:(10)(1)/(r)=(theta )/(s):} \begin{equation*}
\frac{1}{r}=\frac{\theta}{s} \tag{10}
\end{equation*} (10) 1 r = θ s
と表わされる,中心角
θ
θ
theta \theta θ は円弧の両端における接線のつくる角に等 しくなっていることに注意しょう。
したがって(10)は, 曲率に対して標準的なモデルであると考えて
いる円に対しては, 曲率は接線の角の変化と弧長の比として与えら れていることを示している。(10)はもちろん
(11)
1
r
=
lim
s
→
0
θ
s
(11)
1
r
=
lim
s
→
0
θ
s
{:(11)(1)/(r)=lim_(s rarr0)(theta )/(s):} \begin{equation*}
\frac{1}{r}=\lim _{s \rightarrow 0} \frac{\theta}{s} \tag{11}
\end{equation*} (11) 1 r = lim s → 0 θ s
と書いてもよい.
このよらに書くと, 円周上の 1 点における接線の変わり方を弧長 の比として極限で捉えたものが,円の曲率といらことになっている。 このよらにして円の曲率
1
r
1
r
(1)/(r) \frac{1}{r} 1 r の表わし方が決まった上で,前に述べ た曲線
C
C
C C C の点
P
P
P \mathrm{P} P におる曲率円に対しても,その曲率を(11)にし たがって表わしておくことにしょう.ところが曲率円と曲線
C
C
C C C は 点
P
て
゙
2
P
て
゙
2
Pで2 \mathrm{P} て ゙ ~ 2 て ゙ P て ゙ 2 次の接触をしているから, (11)の右辺は,
θ
θ
theta \theta θ と
s
s
s s s を
P
P
P \mathrm{P} P 近くでの微小変化におきかえれば, 曲率円の方で求めても, 曲線 C の方で求めても同じ値となるだろら。それが次の定義の意味で ある。
定義 曲線
C
C
C C C の点
P
P
P \mathrm{P} P に対し,
C
C
C C C 上の
P
P
P \mathrm{P} P の近くにある点
Q
Q
Q \mathrm{Q} Q ま での弧長を
Δ
s
,
P
Δ
s
,
P
Delta s,P \Delta s, \mathrm{P} Δ s , P とにおける
C
C
C C C の接線のつくる角を
Δ
θ
Δ
θ
Delta theta \Delta \theta Δ θ と するとき,
θ
θ
theta \theta θ を
s
s
s s s 関数とみて点 Pにおける曲率
κ
を
κ
を
kappaを \kappa を を κ を
κ
=
lim
Δ
s
→
0
Δ
θ
Δ
s
=
d
θ
d
s
κ
=
lim
Δ
s
→
0
Δ
θ
Δ
s
=
d
θ
d
s
kappa=lim_(Delta s rarr0)(Delta theta)/(Delta s)=(d theta)/(ds) \kappa=\lim _{\Delta s \rightarrow 0} \frac{\Delta \theta}{\Delta s}=\frac{d \theta}{d s} κ = lim Δ s → 0 Δ θ Δ s = d θ d s
と定義する。
この定義では曲率は
κ
=
0
κ
=
0
kappa=0 \kappa=0 κ = 0 の場合も含めて, すべての曲線に対し て定義されている。また円のときには
d
θ
d
s
d
θ
d
s
(d theta)/(ds) \frac{d \theta}{d s} d θ d s は定数であったが,一般の曲線に対して曲率をこのように定義すると曲率は正負いずれの
値もとることになる。実際弧長
s
s
s s s が増加するとき接線のつくる角
θ
θ
theta \theta θ が増加するか,減少するかといら曲線の各点のまわりでの微妙な変化の状況が
κ
>
0
,
κ
<
0
κ
>
0
,
κ
<
0
kappa > 0,kappa < 0 \kappa>0, \kappa<0 κ > 0 , κ < 0 といら曲率の符号として反映してくることに なる.もちろん
1
|
κ
|
1
|
κ
|
(1)/(|kappa|) \frac{1}{|\kappa|} 1 | κ | が曲率円の半径となっている.
なおっィは(9)の式の分母の絶対値をはずした逆数として
κ
=
x
′
(
t
)
y
′
′
(
t
)
−
x
′
′
(
t
)
y
′
(
t
)
(
x
′
(
t
)
2
+
y
′
(
t
)
2
)
3
2
κ
=
x
′
(
t
)
y
′
′
(
t
)
−
x
′
′
(
t
)
y
′
(
t
)
x
′
(
t
)
2
+
y
′
(
t
)
2
3
2
kappa=(x^(')(t)y^('')(t)-x^('')(t)y^(')(t))/((x^(')(t)^(2)+y^(')(t)^(2))^((3)/(2))) \kappa=\frac{x^{\prime}(t) y^{\prime \prime}(t)-x^{\prime \prime}(t) y^{\prime}(t)}{\left(x^{\prime}(t)^{2}+y^{\prime}(t)^{2}\right)^{\frac{3}{2}}} κ = x ′ ( t ) y ′ ′ ( t ) − x ′ ′ ( t ) y ′ ( t ) ( x ′ ( t ) 2 + y ′ ( t ) 2 ) 3 2
と表わされる。
歴史の潮騒
18 世紀は, 微分的な方法が無限小解析として広く展開した世紀 であり,そこでは単に 1 変数の関数の微分だけではなく, 多変数の 関数も積極的に取り扱ったのである。実際, 物理学から生じてくる 微分方程式は一般には偏微分方程式の形をとっていた。たとえばダ ランベールが 1749 年に発表した弦の振動の方程式は, 未知関数
y
(
x
,
t
)
y
(
x
,
t
)
y(x,t) y(x, t) y ( x , t ) 以関する偏微分方程式
∂
2
y
∂
t
2
=
a
2
∂
2
y
∂
x
2
∂
2
y
∂
t
2
=
a
2
∂
2
y
∂
x
2
(del^(2)y)/(delt^(2))=a^(2)(del^(2)y)/(delx^(2)) \frac{\partial^{2} y}{\partial t^{2}}=a^{2} \frac{\partial^{2} y}{\partial x^{2}} ∂ 2 y ∂ t 2 = a 2 ∂ 2 y ∂ x 2
の形をとっていた。また偏微分そのものについても,ダニェル・ベ ルヌーイは
∂
2
z
∂
x
∂
y
∂
2
z
∂
x
∂
y
(del^(2)z)/(del x del y) \frac{\partial^{2} z}{\partial x \partial y} ∂ 2 z ∂ x ∂ y と
∂
2
z
∂
y
∂
x
∂
2
z
∂
y
∂
x
(del^(2)z)/(del y del x) \frac{\partial^{2} z}{\partial y \partial x} ∂ 2 z ∂ y ∂ x がいつ等しくなるかを研究していた。
しかし多変数関数の取扱いは,あくまで解析演算の中で取り扱わ れており,
z
=
f
(
x
,
y
)
z
=
f
(
x
,
y
)
z=f(x,y) z=f(x, y) z = f ( x , y ) , または
φ
(
x
,
y
,
z
)
=
0
φ
(
x
,
y
,
z
)
=
0
varphi(x,y,z)=0 \varphi(x, y, z)=0 φ ( x , y , z ) = 0 といら関数関係を,
R
3
R
3
R^(3) \boldsymbol{R}^{3} R 3 の曲面として見る見方は 18 世紀にはほとんどなかったようである.
それは 1 変数の関数
y
=
f
(
x
)
y
=
f
(
x
)
y=f(x) y=f(x) y = f ( x ) に対しても,グラフを通して関数を 見るといら積分的視点がなお十分育っていなかったことにもよって いるのかもしれない。
いまとなってはむしろ時代の流れが一様でないことに不思議な感 じさ完抱くのだが,
u
(
x
,
y
,
z
)
=
0
u
(
x
,
y
,
z
)
=
0
u(x,y,z)=0 u(x, y, z)=0 u ( x , y , z ) = 0 の点
(
x
,
y
,
z
)
(
x
,
y
,
z
)
(x,y,z) (x, y, z) ( x , y , z ) における接平面の 方程式が,
ξ
,
η
,
ζ
を
ξ
,
η
,
ζ
を
xi,eta,zetaを \xi, \eta, \zeta を を ξ , η , ζ を 変数として
(
ξ
−
x
)
∂
u
∂
x
+
(
η
−
y
)
∂
u
∂
y
+
(
ζ
−
z
)
∂
u
∂
z
=
0
(
ξ
−
x
)
∂
u
∂
x
+
(
η
−
y
)
∂
u
∂
y
+
(
ζ
−
z
)
∂
u
∂
z
=
0
(xi-x)(del u)/(del x)+(eta-y)(del u)/(del y)+(zeta-z)(del u)/(del z)=0 (\xi-x) \frac{\partial u}{\partial x}+(\eta-y) \frac{\partial u}{\partial y}+(\zeta-z) \frac{\partial u}{\partial z}=0 ( ξ − x ) ∂ u ∂ x + ( η − y ) ∂ u ∂ y + ( ζ − z ) ∂ u ∂ z = 0
といらことを最初に述べてあるのは,コーシーの『幾何学への無限小演算の応用』といら著書の中であり,それは 1826 年に刊行され たものである、それまで書かれたものの中には,曲面の 1 点におけ る接線が,すべて 1 つの平面上に乗っているといらことさえ,はっ きりと示そらとしたものは見当らないそらである.
現在微分幾何学といら研究分野は確立しているが,それがいつ頃確立したものかははっきりしない. 1908 年にイギリス王立協会か ら出版された 19 世紀の科学論文のカタログの中には “無限小幾何” と“微分幾何” は区別されている。そこでは前者は微分法の幾何へ の応用であり,後者は微分方程式の幾何への応用であるとしたよう であるが,しかしこれによる論文の類別はあまりはっきりしたもの ではない. 19 世紀は “曲面論”といら名前が主流であったよらであ るが,1894 年に出版されたビアンキの著書の名前は『微分幾何学講義』となっている。
微分幾何学を“無限小解析” の幾何への応用と考えると,その起源をどこまでたどってよいのか判然としなくなるのである. 17 世紀,18 世紀の数学者にとっては,接線とは曲線上の 1 点と十分近 くにある次の点を結ぶ直線であると考えられており,それで正確な 幾何学的議論が行なえると信じられていた。もっともこのよらな視点がなかったならば,微分法を幾何学的直観におきか完て,幾何学 に応用するなどといら道は拓けなかったろら。
微分幾何学的な考兄を微分法が発見される以前に曲線に対して最
円の伸開線
初に適用したのはホイヘンスであった。ホイヘンスは伸開線一与光られた曲線
E
E
E E E に巻きついている系を,たわむことのないよらに 引っぱって伍どいていくとき系の端点のつくる軌跡—を調べ,無限小の位数を比べることによって, 伸開線は
E
E
E E E の接線の直交截線 となっていることを示した。曲線
E
E
E E E の伸開線を
C
C
C C C とするとき,逆 に
E
E
E E E は
C
C
C C C の縮閉線といらが,ホイヘンスはまたどの曲線に対して も縮閉線が存在することを示した。この証明の際,ホイヘンスは曲線上の 1 点
P
P
P \mathrm{P} P とその近くの点
Q
Q
Q \mathrm{Q} Q をり,
P
P
P \mathrm{P} P と
Q
Q
Q \mathrm{Q} Q における曲線の法線の交点が,
Q
Q
Q \mathrm{Q} Q を
P
P
P \mathrm{P} P に近づけるとき決まった 1 つの点に近づくこ とを示した。この点は
P
P
P \mathrm{P} P にける曲率円の中心にほかならない。 ニュートンも 1671 年以前に,すでに 2 階の微係数に関する概念 を用いて曲線の曲率を求めていたと思われるが,その結果が実際公 けにされたのはニュートンの没後 1736 年に刊行された『解析幾何』 においてであった。しかしこの時代には, 曲線の曲率は無限小解析 の方法を適用する格好の素材として,ライプニッツやジョン・ベル ヌーイなどによっても研究されていた。
しかし,これから “扒茶の時間” の中で触れる空間曲線に関し曲率やねじれ率を調べるよらになるのは,モンジュが 1775 年に空間曲線関する論文を発表してからである。平面曲線から空間曲線へ の移行に実に 100 年の歳月を要したことになっている。この事情に ついてはいろいろな見方があるのだろらが,私はデカルトの解析幾何は平面幾何への適用へと視点を限っていたため,ユークリッド幾何の世界を破って,空間といら自由な世界にある曲線へと眼を向け るためには,微分の方法が十分円熟し,方法が新しい対象を求める といらようになるまで,時を待つ必要があったのではないかと思っ ている。確かに空間曲線は古典幾何の枠外にあった。
๓微分幾何の歴史を詳しく述べた本は比較的少ないよらである。私は
J. L. Coolidge『A History of Geometrical Methods』(Oxford, 1940)を参照しているが,この本は絶版となってしまって現在は入手することが困難 のようである.
先生との対話
道子さんがまず最初に質問した。
「以前読んだ本に, 平面曲線
C
C
C C C の性質を調べるには,その曲線の 長さ
s
s
s s s を゚゚ラメータとして,Cを
x
=
x
(
s
)
,
y
=
y
(
s
)
x
=
x
(
s
)
,
y
=
y
(
s
)
x=x(s),y=y(s) x=x(s), y=y(s) x = x ( s ) , y = y ( s ) と表わすと, いろいろの性質が導きやすくなる,と書いてあり女した。これはど らいらことなのでしょらか.」
「曲線を,曲線の長さをパラメータとして表わす典型的な例を皆 さんはよく知っているはずですが,その例をすぐに思い出せます か.」
と先生が逆に皆に質問された。誰もすぐには手を上げなかったが
「典型的な例といらと円のことかしら.」
などといら話し声が聞えてきた。先生はその話声を聞いてすぐに話 し出された。
「そらです。半径 1 の円を
x
=
cos
θ
,
y
=
sin
θ
x
=
cos
θ
,
y
=
sin
θ
x=cos theta,quad y=sin theta x=\cos \theta, \quad y=\sin \theta x = cos θ , y = sin θ
と表わすことが,その例となっています。
θ
θ
theta \theta θ は点
(
1
,
0
)
(
1
,
0
)
(1,0) (1,0) ( 1 , 0 ) から測った 弧長でしたね。このとき“時間”
θ
θ
theta \theta θ で測った速度べクトル一接べ クトルーは
(
d
x
d
θ
,
d
y
d
θ
)
=
(
−
sin
θ
,
cos
θ
)
d
x
d
θ
,
d
y
d
θ
=
(
−
sin
θ
,
cos
θ
)
((dx)/(d theta),(dy)/(d theta))=(-sin theta,cos theta) \left(\frac{d x}{d \theta}, \frac{d y}{d \theta}\right)=(-\sin \theta, \cos \theta) ( d x d θ , d y d θ ) = ( − sin θ , cos θ )
となりますが,この速度ベクトルの長さ
(
−
sin
θ
)
2
+
cos
2
θ
(
−
sin
θ
)
2
+
cos
2
θ
sqrt((-sin theta)^(2)+cos^(2)theta) \sqrt{(-\sin \theta)^{2}+\cos ^{2} \theta} ( − sin θ ) 2 + cos 2 θ が 1 で あるといらことは,進んだ距離(弧長)
θ
θ
theta \theta θ を,そこまで達するために 要した “時間”
θ
θ
theta \theta θ で割っているのですから, 当然といえば当然のこ とになります。
一般に正則な曲線
C
C
C C C が,パラメータ
t
t
t t t によって
x
=
φ
(
t
)
,
y
=
ψ
(
t
)
x
=
φ
(
t
)
,
y
=
ψ
(
t
)
x=varphi(t),quad y=psi(t) x=\varphi(t), \quad y=\psi(t) x = φ ( t ) , y = ψ ( t )
で与えられているとき, 曲線上の点
P
0
=
(
φ
(
t
0
)
,
ψ
(
t
0
)
)
P
0
=
φ
t
0
,
ψ
t
0
P_(0)=(varphi(t_(0)),psi(t_(0))) \mathrm{P}_{0}=\left(\varphi\left(t_{0}\right), \psi\left(t_{0}\right)\right) P 0 = ( φ ( t 0 ) , ψ ( t 0 ) ) から点
P
=
P
=
P= \mathrm{P}= P =
(
φ
(
t
)
,
ψ
(
t
)
)
(
φ
(
t
)
,
ψ
(
t
)
)
(varphi(t),psi(t)) (\varphi(t), \psi(t)) ( φ ( t ) , ψ ( t ) ) までの曲線の長さ
s
s
s s s はパラメータ
t
t
t t t を用いて
s
=
∫
t
0
t
φ
′
(
t
)
2
+
ψ
′
(
t
)
2
d
t
s
=
∫
t
0
t
φ
′
(
t
)
2
+
ψ
′
(
t
)
2
d
t
s=int_(t_(0))^(t)sqrt(varphi^(')(t)^(2)+psi^(')(t)^(2))dt s=\int_{t_{0}}^{t} \sqrt{\varphi^{\prime}(t)^{2}+\psi^{\prime}(t)^{2}} d t s = ∫ t 0 t φ ′ ( t ) 2 + ψ ′ ( t ) 2 d t
で与えられます.この定義から
P
0
P
0
P_(0) \mathrm{P}_{0} P 0 から正の方向にパラメータ
t
t
t t t が 動くとき
s
s
s s s は正となり, 逆方向のときは負となります. 曲線上の点 は
P
0
P
0
P_(0) \mathrm{P}_{0} P 0 から測った長さで,完全に決まりますから
x
=
x
(
s
)
,
y
=
y
(
s
)
x
=
x
(
s
)
,
y
=
y
(
s
)
x=x(s),quad y=y(s) x=x(s), \quad y=y(s) x = x ( s ) , y = y ( s )
と表わすことができます.これが道子さんの質問の中にあった曲線
山田君が
「そうすると,曲線の微小な長さ
Δ
s
Δ
s
Delta s \Delta s Δ s を, そこを経過する “時間”
Δ
s
Δ
s
Delta s \Delta s Δ s で割って
Δ
s
→
0
Δ
s
→
0
Delta s rarr0 \Delta s \rightarrow 0 Δ s → 0 とすると接ベクトルですから, 円の場合と同様 にベクトル
(
x
′
(
s
)
,
y
′
(
s
)
)
x
′
(
s
)
,
y
′
(
s
)
(x^(')(s),y^(')(s)) \left(x^{\prime}(s), y^{\prime}(s)\right) ( x ′ ( s ) , y ′ ( s ) )
の長さは 1 となるのですね.」
と聞いた。
「そうです。もら少し正確にいらと、ベクトル記号を使って
x
(
s
)
=
(
x
(
s
)
,
y
(
s
)
)
x
(
s
)
=
(
x
(
s
)
,
y
(
s
)
)
x(s)=(x(s),y(s)) \boldsymbol{x}(s)=(x(s), \boldsymbol{y}(s)) x ( s ) = ( x ( s ) , y ( s ) )
と書くと,
x
(
s
)
x
(
s
)
x(s) \boldsymbol{x}(s) x ( s ) に打ける接べクトルは
x
′
(
s
)
=
lim
Δ
s
→
0
x
(
s
+
Δ
s
)
−
x
(
s
)
Δ
s
x
′
(
s
)
=
lim
Δ
s
→
0
x
(
s
+
Δ
s
)
−
x
(
s
)
Δ
s
x^(')(s)=lim_(Delta s rarr0)(x(s+Delta s)-x(s))/(Delta s) \boldsymbol{x}^{\prime}(s)=\lim _{\Delta s \rightarrow 0} \frac{\boldsymbol{x}(s+\Delta s)-\boldsymbol{x}(s)}{\Delta s} x ′ ( s ) = lim Δ s → 0 x ( s + Δ s ) − x ( s ) Δ s
と定義されるのですが,この分子のベクトルの長さは,近似的には
x
(
s
)
x
(
s
)
x(s) \boldsymbol{x}(s) x ( s ) から
x
(
s
+
Δ
s
)
x
(
s
+
Δ
s
)
x(s+Delta s) \boldsymbol{x}(s+\Delta s) x ( s + Δ s ) までの曲線の長さ
Δ
s
Δ
s
Delta s \Delta s Δ s になっています. ですか
PQ
→
=
x
(
s
+
Δ
s
)
−
x
(
s
)
PQ
→
=
x
(
s
+
Δ
s
)
−
x
(
s
)
vec(PQ)=x(s+Delta s)-x(s) \overrightarrow{\mathrm{PQ}}=\boldsymbol{x}(s+\Delta s)-\boldsymbol{x}(s) PQ → = x ( s + Δ s ) − x ( s ) ら山田君のいったよらに
(12)
‖
x
′
(
s
)
‖
=
1
(12)
x
′
(
s
)
=
1
{:(12)||x^(')(s)||=1:} \begin{equation*}
\left\|\boldsymbol{x}^{\prime}(s)\right\|=1 \tag{12}
\end{equation*} (12) ‖ x ′ ( s ) ‖ = 1
となるのです.
ところで(12)は内積を使って
(
x
′
(
s
)
,
x
′
(
s
)
)
=
1
x
′
(
s
)
,
x
′
(
s
)
=
1
(x^(')(s),x^(')(s))=1 \left(\boldsymbol{x}^{\prime}(s), \boldsymbol{x}^{\prime}(s)\right)=1 ( x ′ ( s ) , x ′ ( s ) ) = 1
と書いてもよいわけですが,誰かこの式の両辺を
s
s
s s s で微分してみま せんか.」
皆はノートを出して計算をはじめた。先生が見てまわると次のよ らに計算していた。
(
x
′
(
s
)
,
x
′
(
s
)
)
=
1
x
′
(
s
)
,
x
′
(
s
)
=
1
(x^(')(s),x^(')(s))=1 \left(\boldsymbol{x}^{\prime}(s), \boldsymbol{x}^{\prime}(s)\right)=1 ( x ′ ( s ) , x ′ ( s ) ) = 1
ここで
x
(
s
)
=
(
x
(
s
)
,
y
(
s
)
)
x
(
s
)
=
(
x
(
s
)
,
y
(
s
)
)
x(s)=(x(s),y(s)) \boldsymbol{x}(s)=(x(s), y(s)) x ( s ) = ( x ( s ) , y ( s ) ) だから左辺を内積の定義にしたが
って書き直してから両辺を微分すると
(
x
′
(
s
)
x
′
(
s
)
+
y
′
(
s
)
y
′
(
s
)
)
′
=
1
′
=
0
x
′
(
s
)
x
′
′
(
s
)
+
x
′
′
(
s
)
x
′
(
s
)
+
y
′
(
s
)
y
′
′
(
s
)
+
y
′
′
(
s
)
y
′
(
s
)
=
0
2
(
x
′
(
s
)
x
′
′
(
s
)
+
y
′
(
s
)
y
′
′
(
s
)
)
=
0
x
′
(
s
)
x
′
(
s
)
+
y
′
(
s
)
y
′
(
s
)
′
=
1
′
=
0
x
′
(
s
)
x
′
′
(
s
)
+
x
′
′
(
s
)
x
′
(
s
)
+
y
′
(
s
)
y
′
′
(
s
)
+
y
′
′
(
s
)
y
′
(
s
)
=
0
2
x
′
(
s
)
x
′
′
(
s
)
+
y
′
(
s
)
y
′
′
(
s
)
=
0
{:[(x^(')(s)x^(')(s)+y^(')(s)y^(')(s))^(')=1^(')=0],[x^(')(s)x^('')(s)+x^('')(s)x^(')(s)+y^(')(s)y^('')(s)+y^('')(s)y^(')(s)=0],[2(x^(')(s)x^('')(s)+y^(')(s)y^('')(s))=0]:} \begin{aligned}
& \left(x^{\prime}(s) x^{\prime}(s)+y^{\prime}(s) y^{\prime}(s)\right)^{\prime}=1^{\prime}=0 \\
& x^{\prime}(s) x^{\prime \prime}(s)+x^{\prime \prime}(s) x^{\prime}(s)+y^{\prime}(s) y^{\prime \prime}(s)+y^{\prime \prime}(s) y^{\prime}(s)=0 \\
& 2\left(x^{\prime}(s) x^{\prime \prime}(s)+y^{\prime}(s) y^{\prime \prime}(s)\right)=0
\end{aligned} ( x ′ ( s ) x ′ ( s ) + y ′ ( s ) y ′ ( s ) ) ′ = 1 ′ = 0 x ′ ( s ) x ′ ′ ( s ) + x ′ ′ ( s ) x ′ ( s ) + y ′ ( s ) y ′ ′ ( s ) + y ′ ′ ( s ) y ′ ( s ) = 0 2 ( x ′ ( s ) x ′ ′ ( s ) + y ′ ( s ) y ′ ′ ( s ) ) = 0
明子さんが驚いたよらにいった。
「先生, これは
(
x
′
(
s
)
,
x
′
′
(
s
)
)
=
0
x
′
(
s
)
,
x
′
′
(
s
)
=
0
(x^(')(s),x^('')(s))=0 \left(\boldsymbol{x}^{\prime}(s), \boldsymbol{x}^{\prime \prime}(s)\right)=0 ( x ′ ( s ) , x ′ ′ ( s ) ) = 0
と書けます. あっ, 内積が 0 だから
x
′
′
(
s
)
x
′
′
(
s
)
x^('')(s) \boldsymbol{x}^{\prime \prime}(s) x ′ ′ ( s ) は接ベクトル
x
′
(
s
)
x
′
(
s
)
x^(')(s) \boldsymbol{x}^{\prime}(s) x ′ ( s ) と直交してるんだわ.」
「そうなのです。道子さんが最初にいったように,パラメータと して
s
s
s s s をると,このような簡明な結果が出てくるのです.」
そこで先生はちょっと一息入れられてから, 黒板に向かって円を 書かれ,そこにベクトル
e
~
1
(
s
)
,
e
~
2
(
s
)
e
~
1
(
s
)
,
e
~
2
(
s
)
tilde(e)_(1)(s), tilde(e)_(2)(s) \tilde{\boldsymbol{e}}_{1}(s), \tilde{\boldsymbol{e}}_{2}(s) e ~ 1 ( s ) , e ~ 2 ( s ) を図のように書きこまれた。
「半径
r
r
r r r の円でいまのことを確かめておきましょら.説明のため に,
x
(
s
)
x
(
s
)
x(s) \boldsymbol{x}(s) x ( s ) 上で長さ 1 の接ベクトル
e
~
1
(
s
)
e
~
1
(
s
)
tilde(e)_(1)(s) \tilde{\boldsymbol{e}}_{1}(s) e ~ 1 ( s ) , それから
e
~
1
(
s
)
e
~
1
(
s
)
tilde(e)_(1)(s) \tilde{\boldsymbol{e}}_{1}(s) e ~ 1 ( s ) から見て 左の方に法線方向の長さ 1 のべクトル
e
~
2
(
s
)
e
~
2
(
s
)
tilde(e)_(2)(s) \tilde{\boldsymbol{e}}_{2}(s) e ~ 2 ( s ) をっておきます. 弧長
s
s
s s s は
s
=
r
θ
s
=
r
θ
s=r theta s=r \theta s = r θ と表わされますから,
x
(
s
)
=
(
r
cos
s
r
,
r
sin
s
r
)
x
(
s
)
=
r
cos
s
r
,
r
sin
s
r
x(s)=(r cos((s)/(r)),quad r sin((s)/(r))) \boldsymbol{x}(s)=\left(r \cos \frac{s}{r}, \quad r \sin \frac{s}{r}\right) x ( s ) = ( r cos s r , r sin s r )
が弧長
s
s
s s s で表わした半径
r
r
r r r の円のべクトル表示となります。上に述 べたことから
x
′
(
s
)
=
e
~
1
(
s
)
x
′
(
s
)
=
e
~
1
(
s
)
x^(')(s)= tilde(e)_(1)(s) \boldsymbol{x}^{\prime}(s)=\tilde{\boldsymbol{e}}_{1}(s) x ′ ( s ) = e ~ 1 ( s ) です. 実際
(13)
e
~
1
(
s
)
=
(
−
sin
s
r
,
cos
s
r
)
(
s
r
=
θ
に注意
)
(13)
e
~
1
(
s
)
=
−
sin
s
r
,
cos
s
r
s
r
=
θ
に注意
{:(13) tilde(e)_(1)(s)=(-sin((s)/(r)),cos((s)/(r)))quad((s)/(r)=theta" に注意 "):} \begin{equation*}
\tilde{\boldsymbol{e}}_{1}(s)=\left(-\sin \frac{s}{r}, \cos \frac{s}{r}\right) \quad\left(\frac{s}{r}=\theta \text { に注意 }\right) \tag{13}
\end{equation*} に 注 意 (13) e ~ 1 ( s ) = ( − sin s r , cos s r ) ( s r = θ に注意 )
ですから,このことはすぐに確かめられます。
e
~
2
(
s
)
e
~
2
(
s
)
tilde(e)_(2)(s) \tilde{\boldsymbol{e}}_{2}(s) e ~ 2 ( s ) は図からも明らかに
(14)
e
~
2
(
s
)
=
(
−
cos
s
r
,
−
sin
s
r
)
(14)
e
~
2
(
s
)
=
−
cos
s
r
,
−
sin
s
r
{:(14) tilde(e)_(2)(s)=(-cos((s)/(r)),-sin((s)/(r))):} \begin{equation*}
\tilde{\boldsymbol{e}}_{2}(s)=\left(-\cos \frac{s}{r},-\sin \frac{s}{r}\right) \tag{14}
\end{equation*} (14) e ~ 2 ( s ) = ( − cos s r , − sin s r )
です.
x
′
′
(
s
)
x
′
′
(
s
)
x^('')(s) \boldsymbol{x}^{\prime \prime}(s) x ′ ′ ( s ) は
e
~
1
(
s
)
e
~
1
(
s
)
tilde(e)_(1)(s) \tilde{\boldsymbol{e}}_{1}(s) e ~ 1 ( s ) に直交しているのですから,
e
~
2
(
s
)
e
~
2
(
s
)
tilde(e)_(2)(s) \tilde{\boldsymbol{e}}_{2}(s) e ~ 2 ( s ) の何倍か になっていなくてはなりません。実際
x
′
(
s
)
x
′
(
s
)
x^(')(s) \boldsymbol{x}^{\prime}(s) x ′ ( s ) を微分して
x
′
′
(
s
)
x
′
′
(
s
)
x^('')(s) \boldsymbol{x}^{\prime \prime}(s) x ′ ′ ( s ) を求
めてみると
x
′
′
(
s
)
=
(
−
1
r
cos
s
r
,
−
1
r
sin
s
r
)
=
1
r
e
~
2
(
s
)
x
′
′
(
s
)
=
−
1
r
cos
s
r
,
−
1
r
sin
s
r
=
1
r
e
~
2
(
s
)
{:[x^('')(s)=(-(1)/(r)cos((s)/(r)),-(1)/(r)sin((s)/(r)))],[=(1)/(r) tilde(e)_(2)(s)]:} \begin{aligned}
\boldsymbol{x}^{\prime \prime}(s) & =\left(-\frac{1}{r} \cos \frac{s}{r},-\frac{1}{r} \sin \frac{s}{r}\right) \\
& =\frac{1}{r} \tilde{\boldsymbol{e}}_{2}(s)
\end{aligned} x ′ ′ ( s ) = ( − 1 r cos s r , − 1 r sin s r ) = 1 r e ~ 2 ( s )
となって,
x
′
′
(
s
)
x
′
′
(
s
)
x^('')(s) \boldsymbol{x}^{\prime \prime}(s) x ′ ′ ( s ) は
e
~
2
(
s
)
e
~
2
(
s
)
tilde(e)_(2)(s) \tilde{\boldsymbol{e}}_{2}(s) e ~ 2 ( s ) の
1
r
1
r
(1)/(r) \frac{1}{r} 1 r 倍, すなわち曲率倍となっている ことがわかります.
x
′
(
s
)
=
e
~
1
(
s
)
x
′
(
s
)
=
e
~
1
(
s
)
x^(')(s)= tilde(e)_(1)(s) \boldsymbol{x}^{\prime}(s)=\tilde{\boldsymbol{e}}_{1}(s) x ′ ( s ) = e ~ 1 ( s ) でしたからこの式を
(15)
e
~
1
′
(
s
)
=
1
r
e
~
2
(
s
)
(15)
e
~
1
′
(
s
)
=
1
r
e
~
2
(
s
)
{:(15) tilde(e)_(1)^(')(s)=(1)/(r) tilde(e)_(2)(s):} \begin{equation*}
\tilde{\boldsymbol{e}}_{1}{ }^{\prime}(s)=\frac{1}{r} \tilde{\boldsymbol{e}}_{2}(s) \tag{15}
\end{equation*} (15) e ~ 1 ′ ( s ) = 1 r e ~ 2 ( s )
と書き直すことができます.
一般の曲線の場合にもどってみることにしましょう。曲線
C
C
C C C 上 の
x
(
s
)
x
(
s
)
x(s) \boldsymbol{x}(s) x ( s ) を始点として,接線方向に長さ 1 のベクトル
e
1
(
s
)
,
e
1
(
s
)
e
1
(
s
)
,
e
1
(
s
)
e_(1)(s),e_(1)(s) \boldsymbol{e}_{1}(s), \boldsymbol{e}_{1}(s) e 1 ( s ) , e 1 ( s ) か ら見て左側に長さ 1 の法線べクトル
e
2
(
s
)
e
2
(
s
)
e_(2)(s) \boldsymbol{e}_{2}(s) e 2 ( s ) を引きます.
x
(
s
)
x
(
s
)
x(s) \boldsymbol{x}(s) x ( s ) のと ころで,
C
C
C C C の曲率円を書いてみると,曲率円は
C
C
C C C と
x
(
s
)
x
(
s
)
x(s) \boldsymbol{x}(s) x ( s ) で 2 次の 接触をしていますから,2 階の導関数までで表わされる関係(15)は, そのまま曲率円でも成り立ちます。曲率円の半径を
r
r
r r r とすると,
1
r
1
r
(1)/(r) \frac{1}{r} 1 r =кは
C
C
C C C の
x
(
s
)
x
(
s
)
x(s) \boldsymbol{x}(s) x ( s ) における曲率です。(15)を曲線
C
C
C C C 上で読み直すと
(16)
e
1
′
(
s
)
=
κ
e
2
(
s
)
(16)
e
1
′
(
s
)
=
κ
e
2
(
s
)
{:(16)e_(1)^(')(s)=kappae_(2)(s):} \begin{equation*}
\boldsymbol{e}_{1}^{\prime}(s)=\kappa \boldsymbol{e}_{2}(s) \tag{16}
\end{equation*} (16) e 1 ′ ( s ) = κ e 2 ( s )
となります。これがさっき内積を微分してわかった事実,
e
1
′
(
s
)
e
1
′
(
s
)
e_(1)^(')(s) \boldsymbol{e}_{1}{ }^{\prime}(s) e 1 ′ ( s ) は
e
1
(
s
)
e
1
(
s
)
e_(1)(s) \boldsymbol{e}_{1}(s) e 1 ( s ) 亿直交するといらことの詳しい内容になっています。曲率の 符号は
e
1
′
e
1
′
e_(1)^(') \boldsymbol{e}_{1}{ }^{\prime} e 1 ′ が
e
1
e
1
e_(1) \boldsymbol{e}_{1} e 1 の左手にあるか,右手にあるかによって決まるので す.このよらに表わすと,曲率とは接線の変化の割合を測っている のだ,といらことがはっきりしますね.」
かず子さんがノートに何か計算していたが,その式をじっと朓め てから質問した。
「私は,円のとき积
(
s
)
(
s
)
(s) (s) ( s ) をる一度微分してみました。そうする と(14)から
e
~
2
′
(
s
)
=
(
1
r
sin
s
r
,
−
1
r
cos
s
r
)
e
~
2
′
(
s
)
=
1
r
sin
s
r
,
−
1
r
cos
s
r
tilde(e)_(2)^(')(s)=((1)/(r)sin((s)/(r)),-(1)/(r)cos((s)/(r))) \tilde{\boldsymbol{e}}_{2}{ }^{\prime}(s)=\left(\frac{1}{r} \sin \frac{s}{r},-\frac{1}{r} \cos \frac{s}{r}\right) e ~ 2 ′ ( s ) = ( 1 r sin s r , − 1 r cos s r )
となって,(13)と見比べると
(17)
e
~
2
′
(
s
)
=
−
1
r
e
~
1
(
s
)
(17)
e
~
2
′
(
s
)
=
−
1
r
e
~
1
(
s
)
{:(17) tilde(e)_(2)^(')(s)=-(1)/(r) tilde(e)_(1)(s):} \begin{equation*}
\tilde{\boldsymbol{e}}_{2}{ }^{\prime}(s)=-\frac{1}{r} \tilde{\boldsymbol{e}}_{1}(s) \tag{17}
\end{equation*} (17) e ~ 2 ′ ( s ) = − 1 r e ~ 1 ( s )
といら関係式が成り立ちます。ここにまた円の曲率
1
r
1
r
(1)/(r) \frac{1}{r} 1 r が現われま した。私がお聞きしたいのは,この関係は円の場合だけではなくて,一般の場合にも成り立つのでしょらかといらことです.」
先生はかず子さんのいった式(17)を黒板に書かれて,じっと眺め ておられた。
「そうですね。(17)の式は,いわば加速度ベクトルを微分すると, また速度べクトルの方へともどるといらような妙な関係にみえます。 しかしここでは,そのような速度,加速度といら見方ではなくて,曲線上における接ベクトルと法線ベクトルの変化の双対的な関係と
かに幾何学的なものになっているのですね。
かず子さんの質問に答えますと,(17)に対応する関係式は一般の 曲線に対しても成り立ちます。それは次のようにして示すことがで きます。
まず
(
e
2
(
s
)
,
e
2
(
s
)
)
=
1
e
2
(
s
)
,
e
2
(
s
)
=
1
(e_(2)(s),e_(2)(s))=1 \left(\boldsymbol{e}_{2}(s), \boldsymbol{e}_{2}(s)\right)=1 ( e 2 ( s ) , e 2 ( s ) ) = 1 を微分して
(
e
2
′
(
s
)
,
e
2
(
s
)
)
=
0
e
2
′
(
s
)
,
e
2
(
s
)
=
0
(e_(2)^(')(s),e_(2)(s))=0 \left(\boldsymbol{e}_{2}{ }^{\prime}(s), \boldsymbol{e}_{2}(s)\right)=0 ( e 2 ′ ( s ) , e 2 ( s ) ) = 0 となりますか ら,
e
2
′
(
s
)
e
2
′
(
s
)
e_(2)^(')(s) \boldsymbol{e}_{2}{ }^{\prime}(s) e 2 ′ ( s ) は
e
2
(
s
)
e
2
(
s
)
e_(2)(s) \boldsymbol{e}_{2}(s) e 2 ( s ) と直交する方向,すなわち,
e
1
(
s
)
e
1
(
s
)
e_(1)(s) \boldsymbol{e}_{1}(s) e 1 ( s ) の方向にあ ることがわかります。そこで
(18)
e
2
′
(
s
)
=
α
e
1
(
s
)
(18)
e
2
′
(
s
)
=
α
e
1
(
s
)
{:(18)e_(2)^(')(s)=alphae_(1)(s):} \begin{equation*}
\boldsymbol{e}_{2}^{\prime}(s)=\alpha \boldsymbol{e}_{1}(s) \tag{18}
\end{equation*} (18) e 2 ′ ( s ) = α e 1 ( s )
とおきます. 次に
(
e
1
(
s
)
,
e
2
(
s
)
)
=
0
e
1
(
s
)
,
e
2
(
s
)
=
0
(e_(1)(s),e_(2)(s))=0 \left(\boldsymbol{e}_{1}(s), \boldsymbol{e}_{2}(s)\right)=0 ( e 1 ( s ) , e 2 ( s ) ) = 0 を微分して
(
e
1
′
(
s
)
,
e
2
(
s
)
)
+
(
e
1
(
s
)
,
e
2
′
(
s
)
)
=
0
e
1
′
(
s
)
,
e
2
(
s
)
+
e
1
(
s
)
,
e
2
′
(
s
)
=
0
(e_(1)^(')(s),e_(2)(s))+(e_(1)(s),e_(2)^(')(s))=0 \left(\boldsymbol{e}_{1}^{\prime}(s), \boldsymbol{e}_{2}(s)\right)+\left(\boldsymbol{e}_{1}(s), \boldsymbol{e}_{2}{ }^{\prime}(s)\right)=0 ( e 1 ′ ( s ) , e 2 ( s ) ) + ( e 1 ( s ) , e 2 ′ ( s ) ) = 0
が成り立ちますが,ここに(16)と(18)を代入すると
κ
(
e
2
(
s
)
,
e
2
(
s
)
)
+
α
(
e
1
(
s
)
,
e
1
(
s
)
)
=
0
κ
e
2
(
s
)
,
e
2
(
s
)
+
α
e
1
(
s
)
,
e
1
(
s
)
=
0
kappa(e_(2)(s),e_(2)(s))+alpha(e_(1)(s),e_(1)(s))=0 \kappa\left(\boldsymbol{e}_{2}(s), \boldsymbol{e}_{2}(s)\right)+\alpha\left(\boldsymbol{e}_{1}(s), \boldsymbol{e}_{1}(s)\right)=0 κ ( e 2 ( s ) , e 2 ( s ) ) + α ( e 1 ( s ) , e 1 ( s ) ) = 0
すなわち
κ
+
α
=
0
κ
+
α
=
0
kappa+alpha=0 \kappa+\alpha=0 κ + α = 0
e
2
′
(
s
)
=
−
κ
e
1
(
s
)
e
2
′
(
s
)
=
−
κ
e
1
(
s
)
e_(2)^(')(s)=-kappae_(1)(s) \boldsymbol{e}_{2}^{\prime}(s)=-\kappa \boldsymbol{e}_{1}(s) e 2 ′ ( s ) = − κ e 1 ( s )
となり,これが円の場合に成り立った関係式(17)の一般化となりま す.
このようにして曲線のパラメータとして,曲線の長さ
s
s
s s s をった
とき,接線方向の単位ベクトル
e
1
e
1
e_(1) \boldsymbol{e}_{1} e 1 と,法線方向の単位ベクトル
e
2
e
2
e_(2) \boldsymbol{e}_{2} e 2 の変化は互いに関係し合って, その関係は曲率
κ
κ
kappa \kappa κ にって
e
1
′
=
κ
e
2
e
2
′
=
−
κ
e
1
e
1
′
=
κ
e
2
e
2
′
=
−
κ
e
1
{:[e_(1)^(')=kappae_(2)],[e_(2)^(')=-kappae_(1)]:} \begin{aligned}
& \boldsymbol{e}_{1}^{\prime}=\kappa e_{2} \\
& e_{2}^{\prime}=-\kappa e_{1}
\end{aligned} e 1 ′ = κ e 2 e 2 ′ = − κ e 1
と表わされることがわかったのです.
あるいは, 2 のべ゙クトル
(
e
1
e
2
)
e
1
e
2
([e_(1)],[e_(2)]) \left(\begin{array}{l}\boldsymbol{e}_{1} \\ \boldsymbol{e}_{2}\end{array}\right) ( e 1 e 2 ) の微分は, 行列
(
0
κ
−
κ
0
)
0
κ
−
κ
0
([0,kappa],[-kappa,0]) \left(\begin{array}{rr}
0 & \kappa \\
-\kappa & 0
\end{array}\right) ( 0 κ − κ 0 )
で表わされるといった方が覚えやすいかもしれませんね.」
問 題
[1] 次の関数
f
(
x
,
y
)
=
{
x
y
x
2
+
y
2
(
x
,
y
)
≠
(
0
,
0
)
0
(
x
,
y
)
=
(
0
,
0
)
f
(
x
,
y
)
=
x
y
x
2
+
y
2
(
x
,
y
)
≠
(
0
,
0
)
0
(
x
,
y
)
=
(
0
,
0
)
f(x,y)={[(xy)/(x^(2)+y^(2)),(x","y)!=(0","0)],[0,(x","y)=(0","0)]:} f(x, y)=\left\{\begin{array}{cc}
\frac{x y}{x^{2}+y^{2}} & (x, y) \neq(0,0) \\
0 & (x, y)=(0,0)
\end{array}\right. f ( x , y ) = { x y x 2 + y 2 ( x , y ) ≠ ( 0 , 0 ) 0 ( x , y ) = ( 0 , 0 )
は偏微分可能であることを示しなさい。
[2]次の関数
f
(
x
,
y
)
=
{
x
y
sin
1
x
x
≠
0
0
x
=
0
f
(
x
,
y
)
=
x
y
sin
1
x
x
≠
0
0
x
=
0
f(x,y)={[xy sin((1)/(x)),x!=0],[0,x=0]:} f(x, y)=\left\{\begin{array}{cc}
x y \sin \frac{1}{x} & x \neq 0 \\
0 & x=0
\end{array}\right. f ( x , y ) = { x y sin 1 x x ≠ 0 0 x = 0
が偏徽分可能でない点を求めなさい.
[3]
f
(
x
,
y
)
f
(
x
,
y
)
f(x,y) f(x, y) f ( x , y ) を
C
∞
C
∞
C^(oo) C^{\infty} C ∞ -級の関数とする. 2 点
(
a
,
b
)
,
(
a
+
h
,
b
+
k
)
(
a
,
b
)
,
(
a
+
h
,
b
+
k
)
(a,b),(a+h,b+k) (a, b),(a+h, b+k) ( a , b ) , ( a + h , b + k ) に対し
τ
F
(
t
)
=
f
(
a
+
t
h
,
b
+
t
k
)
τ
F
(
t
)
=
f
(
a
+
t
h
,
b
+
t
k
)
tau F(t)=f(a+th,b+tk) \tau F(t)=f(a+t h, b+t k) τ F ( t ) = f ( a + t h , b + t k ) とおく.
(1)
F
(
t
)
F
(
t
)
F(t) F(t) F ( t ) にテイラーの定理を適用して
F
(
1
)
=
F
(
0
)
+
F
′
(
0
)
+
1
2
F
′
′
(
θ
)
,
0
<
θ
<
1
F
(
1
)
=
F
(
0
)
+
F
′
(
0
)
+
1
2
F
′
′
(
θ
)
,
0
<
θ
<
1
F(1)=F(0)+F^(')(0)+(1)/(2)F^('')(theta),quad0 < theta < 1 F(1)=F(0)+F^{\prime}(0)+\frac{1}{2} F^{\prime \prime}(\theta), \quad 0<\theta<1 F ( 1 ) = F ( 0 ) + F ′ ( 0 ) + 1 2 F ′ ′ ( θ ) , 0 < θ < 1
となることを示しなさい。
(2)
F
′
(
0
)
=
h
f
x
(
a
,
b
)
+
k
f
y
(
a
,
b
)
F
′
(
0
)
=
h
f
x
(
a
,
b
)
+
k
f
y
(
a
,
b
)
F^(')(0)=hf_(x)(a,b)+kf_(y)(a,b) F^{\prime}(0)=h f_{x}(a, b)+k f_{y}(a, b) F ′ ( 0 ) = h f x ( a , b ) + k f y ( a , b ) となることを示しなさい.
(3)
F
′
′
(
t
)
=
h
2
f
x
x
(
a
+
t
h
,
b
+
t
k
)
+
2
h
k
f
x
y
(
a
+
t
h
,
b
+
t
k
)
+
k
2
f
y
y
(
a
+
t
h
F
′
′
(
t
)
=
h
2
f
x
x
(
a
+
t
h
,
b
+
t
k
)
+
2
h
k
f
x
y
(
a
+
t
h
,
b
+
t
k
)
+
k
2
f
y
y
(
a
+
t
h
F^('')(t)=h^(2)f_(xx)(a+th,b+tk)+2hkf_(xy)(a+th,b+tk)+k^(2)f_(yy)(a+th F^{\prime \prime}(t)=h^{2} f_{x x}(a+t h, b+t k)+2 h k f_{x y}(a+t h, b+t k)+k^{2} f_{y y}(a+t h F ′ ′ ( t ) = h 2 f x x ( a + t h , b + t k ) + 2 h k f x y ( a + t h , b + t k ) + k 2 f y y ( a + t h ,
b
+
t
k
)
b
+
t
k
)
b+tk) b+t k) b + t k ) が成り立つことを示しなさい.
(4)(2,(3)の結果を(1)に代入して,2 階の偏導関数をでを用いた,2 変数の場合のテイラーの定理を述べなさい.
お茶の時間
質問 “先生との対話”では平面上の曲線だけしか考えませんで したが,空間
R
3
R
3
R^(3) \boldsymbol{R}^{3} R 3 の中にある正則曲線
C
C
C C C に対しても,曲線の長さ
s
s
s s s をパラメータにとって
x
=
x
(
s
)
,
y
=
y
(
s
)
,
z
=
z
(
s
)
x
=
x
(
s
)
,
y
=
y
(
s
)
,
z
=
z
(
s
)
x=x(s),quad y=y(s),quad z=z(s) x=x(s), \quad y=y(s), \quad z=z(s) x = x ( s ) , y = y ( s ) , z = z ( s )
と曲線を表わしておくと, 平面曲線の場合と平行に議論を進めるこ とができるのではないでしょらか.すなわち
e
1
(
s
)
=
(
x
′
(
s
)
,
y
′
(
s
)
,
z
′
(
s
)
)
e
1
(
s
)
=
x
′
(
s
)
,
y
′
(
s
)
,
z
′
(
s
)
e_(1)(s)=(x^(')(s),y^(')(s),z^(')(s)) \boldsymbol{e}_{1}(s)=\left(x^{\prime}(s), y^{\prime}(s), z^{\prime}(s)\right) e 1 ( s ) = ( x ′ ( s ) , y ′ ( s ) , z ′ ( s ) )
とおくと,
‖
e
1
(
s
)
‖
=
1
e
1
(
s
)
=
1
||e_(1)(s)||=1 \left\|\boldsymbol{e}_{1}(s)\right\|=1 ‖ e 1 ( s ) ‖ = 1 となって,
e
1
(
s
)
e
1
(
s
)
e_(1)(s) \boldsymbol{e}_{1}(s) e 1 ( s ) は接線方向の単位ベクトル になると思います。次に
(
e
1
(
s
)
,
e
1
(
s
)
)
=
1
e
1
(
s
)
,
e
1
(
s
)
=
1
(e_(1)(s),e_(1)(s))=1 \left(\boldsymbol{e}_{1}(s), \boldsymbol{e}_{1}(s)\right)=1 ( e 1 ( s ) , e 1 ( s ) ) = 1 を微分すると
(
e
1
′
(
s
)
e
1
′
(
s
)
(e_(1)^(')(s):} \left(\boldsymbol{e}_{1}{ }^{\prime}(s)\right. ( e 1 ′ ( s ) ,
e
1
(
s
)
)
=
0
e
1
(
s
)
=
0
{:e_(1)(s))=0 \left.\boldsymbol{e}_{1}(s)\right)=0 e 1 ( s ) ) = 0 となって,
e
1
′
(
s
)
e
1
′
(
s
)
e_(1)^(')(s) \boldsymbol{e}_{1}{ }^{\prime}(s) e 1 ′ ( s ) は
e
1
(
s
)
e
1
(
s
)
e_(1)(s) \boldsymbol{e}_{1}(s) e 1 ( s ) と直交する方向にあります. このよらにして平面曲線の場合と似たようなことが空間曲線に対し ても成り立つのではないでしょらか.
答 君のいらよらに, 空間曲線のときも平面曲線と同じような考 えを適用することはできるのだが,空間曲線のときは,接べクトル
e
1
(
s
)
e
1
(
s
)
e_(1)(s) \boldsymbol{e}_{1}(s) e 1 ( s ) に直交するベクトルの方向はたくさんあって, 平面のときの ように法線方向のベクトルを一意的に決めることはできなくなって
«はいつも正または 0 として,
κ
=
‖
e
1
′
(
s
)
‖
κ
=
e
1
′
(
s
)
kappa=||e_(1)^(')(s)|| \kappa=\left\|\boldsymbol{e}_{1}^{\prime}(s)\right\| κ = ‖ e 1 ′ ( s ) ‖
と定義する.ここでは
κ
≠
0
κ
≠
0
kappa!=0 \kappa \neq 0 κ ≠ 0 のときを考えることにしよう。このと き,長さ 1 のベクトル
e
2
(
s
)
e
2
(
s
)
e_(2)(s) \boldsymbol{e}_{2}(s) e 2 ( s ) を
e
1
′
(
s
)
=
κ
e
2
(
s
)
e
1
′
(
s
)
=
κ
e
2
(
s
)
e_(1)^(')(s)=kappae_(2)(s) \boldsymbol{e}_{1}^{\prime}(s)=\kappa \boldsymbol{e}_{2}(s) e 1 ′ ( s ) = κ e 2 ( s )
によって決める.
e
2
(
s
)
e
2
(
s
)
e_(2)(s) \boldsymbol{e}_{2}(s) e 2 ( s ) は接べクトル
e
1
(
s
)
e
1
(
s
)
e_(1)(s) \boldsymbol{e}_{1}(s) e 1 ( s ) に直交する方向にある 単位ベクトルである.
e
2
(
s
)
e
2
(
s
)
e_(2)(s) \boldsymbol{e}_{2}(s) e 2 ( s ) の方向を, 主法線方向という.
次に
e
1
(
s
)
,
e
2
(
s
)
e
1
(
s
)
,
e
2
(
s
)
e_(1)(s),e_(2)(s) \boldsymbol{e}_{1}(s), \boldsymbol{e}_{2}(s) e 1 ( s ) , e 2 ( s ) に直交する単位ベクトル
e
3
(
s
)
e
3
(
s
)
e_(3)(s) \boldsymbol{e}_{3}(s) e 3 ( s ) をとる.
e
3
(
s
)
e
3
(
s
)
e_(3)(s) \boldsymbol{e}_{3}(s) e 3 ( s ) の 向きは,
e
1
,
e
2
,
e
3
e
1
,
e
2
,
e
3
e_(1),e_(2),e_(3) \boldsymbol{e}_{1}, \boldsymbol{e}_{2}, \boldsymbol{e}_{3} e 1 , e 2 , e 3 がふつらの座標軸の
x
x
x x x 軸,
y
y
y y y 軸,
z
z
z z z 軸 (右手系!) と同じ位置関係にとることにする.
e
3
e
3
e_(3) \boldsymbol{e}_{3} e 3 を従法線の方向という. こ のとき平面曲線のときにくらべるとはるかに多い 6 個の関係式
(
e
i
(
s
)
,
e
j
(
s
)
)
=
{
1
i
=
j
0
i
≠
j
e
i
(
s
)
,
e
j
(
s
)
=
1
i
=
j
0
i
≠
j
(e_(i)(s),e_(j)(s))={[1,i=j],[0,i!=j]:} \left(\boldsymbol{e}_{i}(s), \boldsymbol{e}_{j}(s)\right)= \begin{cases}1 & i=j \\ 0 & i \neq j\end{cases} ( e i ( s ) , e j ( s ) ) = { 1 i = j 0 i ≠ j
が得られる。これらを微分して,その関係を調べると
(*)
{
e
1
′
=
e
2
e
2
′
=
−
κ
e
1
+
τ
e
3
e
3
′
=
−
τ
e
2
(*)
e
1
′
=
e
2
e
2
′
=
−
κ
e
1
+
τ
e
3
e
3
′
=
−
τ
e
2
{:(*){[e_(1)^(')=quade_(2)],[e_(2)^(')=-kappae_(1)+taue_(3)],[e_(3)^(')=-taue_(2)]:}:} \left\{\begin{array}{l}
\boldsymbol{e}_{1}^{\prime}=\quad \boldsymbol{\boldsymbol { e } _ { 2 }} \tag{*}\\
\boldsymbol{e}_{2}^{\prime}=-\kappa \boldsymbol{e}_{1}+\tau \boldsymbol{e}_{3} \\
\boldsymbol{e}_{3}^{\prime}=-\tau \boldsymbol{e}_{2}
\end{array}\right. (*) { e 1 ′ = e 2 e 2 ′ = − κ e 1 + τ e 3 e 3 ′ = − τ e 2
といら関係式が成り立つことがわかる。ここでィは曲率であるが,
τ
τ
tau \tau τ はねじれ率とよばれているものであって, 曲線が
e
1
(
s
)
,
e
2
(
s
)
e
1
(
s
)
,
e
2
(
s
)
e_(1)(s),e_(2)(s) \boldsymbol{e}_{1}(s), \boldsymbol{e}_{2}(s) e 1 ( s ) , e 2 ( s ) で はられる平面からどのよらに,“ねじれて”はみ出していくか,そ の変化を測る量となっている。
()を空間曲線のフルネ-セレーの公式という.